Jリーグが終わり、年末が近づく今日この頃、皆さま如何お過ごしでしょうか。今回は事後的で申し訳ないのですが、今年のサンフレッチェを総括したいと思います。
サンフレッチェについてはネット上で様々な議論が交わされています。例えば下の
スポーツナビ-広島が起こすセンターバック革命
あるいは
メディアプンタ-サンフレッチェ広島についての考察
こういった記事に広島のことがよくまとめられていますので、参考にすると良いと思われます。
今季のサンフレッチェはご存知の通りミシャ・ペトロビッチ監督の6年間の集大成を披露する最後のシーズンとなり、J制覇少なくともACL出場圏内を目標としていました。しかし結果は7位。その問題点を明確にするためにも、下の順位変動図をまずは見てみましょう。
キーポイントは7月と10月で、特に10月の最後、対柏戦を落としたことが、終盤で上位に食い込めなかった理由の一つにあげられると思います。
広島の問題点は暑さに弱いことだと結論づけたいんですが、7月に1分けを挟んで三敗したことがそれが説明していると思います。
ではなぜ、広島が暑さに弱いのか検証してみましょう。
2011年12月26日
2011年9月19日
セスクのドリブル ボールタッチと視野の確保
セスク・ファブレガスといえば黄金の87年組と言われたバルサカンテラにおいても一際輝きを放ち、シャビの後継者と目されてはいたが出場機会を求めて16歳でアーセナルに電撃的に移籍し、今年ようやくバルサに戻ることが出来た、バルサ哲学を体現する素晴らしい選手です。
何を隠そう僕がサッカーの研究を始めたのも彼のプレーを見たのがきっかけです。なぜあんなに細身なのにボールを奪われないのかを知りたい、というのが強烈な動機になり、U-17ワールドユースの試合を録画したVHSを一時停止巻き戻しを繰り返し、擦り切れるほど見まくったのでした。
彼の良さは、ボールの扱いが滑らかで自然で柔らかく、それと同時に敵味方の位置をすっかり把握しているような駆け引きができている点にあります。また、相手の裏を突く崩しのパスも上手く、展開力もしっかりしていて、高い戦術眼を備えていることもよく分かります。
それらを可能にしている技術とは一体何であるのか?
それはこのブログのメインテーマである二歩一触です。
二歩一触の基本コンセプトは、ボールの確保と視野の確保を同時に行うことです。
何を隠そう僕がサッカーの研究を始めたのも彼のプレーを見たのがきっかけです。なぜあんなに細身なのにボールを奪われないのかを知りたい、というのが強烈な動機になり、U-17ワールドユースの試合を録画したVHSを一時停止巻き戻しを繰り返し、擦り切れるほど見まくったのでした。
彼の良さは、ボールの扱いが滑らかで自然で柔らかく、それと同時に敵味方の位置をすっかり把握しているような駆け引きができている点にあります。また、相手の裏を突く崩しのパスも上手く、展開力もしっかりしていて、高い戦術眼を備えていることもよく分かります。
それらを可能にしている技術とは一体何であるのか?
それはこのブログのメインテーマである二歩一触です。
二歩一触の基本コンセプトは、ボールの確保と視野の確保を同時に行うことです。
http://silkyskills4beautifulfootball.blogspot.com/2011/09/blog-post_19.htmlセスクのドリブル ボールタッチと視野の確保
2011年8月6日
崩し論0 直線と曲線
崩すということを考えた時に、その方法はパスかドリブルかということになります。ドリブルについては「ドリブル方法論シリーズ」などで取り上げていますので、ここではパスで相手守備陣を崩すことについて考えます。
パスでの崩しを試みる場合、二つの考え方があります。一つは相手を騙すということ。もう一つは予測されていても絶対に相手の届かないスペースへボールを運ぶということです。
パスでの崩しを試みる場合、二つの考え方があります。一つは相手を騙すということ。もう一つは予測されていても絶対に相手の届かないスペースへボールを運ぶということです。
http://silkyskills4beautifulfootball.blogspot.com/2011/08/blog-post.html崩し論0 直線と曲線
2010年10月1日
日本と世界 ストリートサッカーの現状
サッカー選手にとって幼少期のプレー体験が一番大切です。それはトッププレーヤー達の動きを見ればよくわかります。
世界で活躍する選手たち、そしてサッカー史において伝説となった選手たちはみなストリートサッカー出身者です。彼らを発掘した指導者やスカウティングスタッフは口を揃えて言います。「彼らは我々が育てたのではない。自然発生したのだ。彼らの生まれ持った才能をたまたま我々が見つけただけだ。」
このことが意味することはただ一つ。才能のある選手はストリートサッカーでサッカーを学んだということです。
才能が確率論的に発生するとしたらなぜ日本で世界的レジェンドと呼ばれる選手が生まれないのか。その理由の一つには、日本の育成年代での指導不良が挙げられます。そうだとしても才能のある選手は勝手に育っていくものです。この原因に対して僕は、日本におけるストリートサッカーの現状がサッカー先進国に比べて劣ったものであるからだと考えます。
サッカー先進国でのストリートサッカーは
世界で活躍する選手たち、そしてサッカー史において伝説となった選手たちはみなストリートサッカー出身者です。彼らを発掘した指導者やスカウティングスタッフは口を揃えて言います。「彼らは我々が育てたのではない。自然発生したのだ。彼らの生まれ持った才能をたまたま我々が見つけただけだ。」
このことが意味することはただ一つ。才能のある選手はストリートサッカーでサッカーを学んだということです。
才能が確率論的に発生するとしたらなぜ日本で世界的レジェンドと呼ばれる選手が生まれないのか。その理由の一つには、日本の育成年代での指導不良が挙げられます。そうだとしても才能のある選手は勝手に育っていくものです。この原因に対して僕は、日本におけるストリートサッカーの現状がサッカー先進国に比べて劣ったものであるからだと考えます。
サッカー先進国でのストリートサッカーは
1 年齢の離れた子供達が一緒になって遊ぶ
2 時には大人も混ざる
3 必ずゴールが二つ設定される
4 みな負けず嫌いなので削りあうこともしばしば
という特徴を持ちます。これらの要素がビッグな選手を育むのだと思います。以下説明です。
1 年齢の離れた子供達が一緒にサッカーをすると、自然と身体能力差が生まれます。小学生以下の年齢だとこれはかなり顕著です。よって小さな子供は大きな子供に打ち勝つためになんらかの工夫を強いられます。これがテクニックを磨く助けになります。
また年上の子供は年下の子供よりプレー経験が長いのでサッカーが上手です。その上手なプレーを見て年下の子供は真似をします。毎日の遊びの中で本能的にサッカーを学ぶということが可能になるのです。日本代表の遠藤保仁選手も尊敬する選手に二人のお兄さんを挙げています。本田圭佑選手にも幼少期に一緒に練習したお兄さんがいます。いい選手は次男、三男・・・(以下略)の場合が多いです。年齢的に縦割りのなかで遊んでいると自然とプレーを盗む機会が増え、洗練されたプレーが身についていきます。
日本では幼稚園保育園から小中高と横割りの友達関係が築かれやすい傾向があります。同年齢の中で遊んでいては上記のメリットを得られません。
2 大人も混ざることでストリートサッカーのレベルは格段に上がります。参加する大人の技量は問題ではありません。子供の遊びの中に大人が入ると、その大人の影響力というのは強大になります。サッカー先進国において子供のストリートサッカーに入る大人というのは、たいてい大のサッカー好きです。彼の飛ばす激や指示は、テレビ解説者のごとく機知に富み、子供達に先進国的サッカー観を伝授していくのでしょう。戦術的な面で大人が子供の上達を助けるのだと思います。
日本では子供の遊びに大人が混ざることはあまりないですし(ここではクラブの練習でのミニゲームは除きます)、混ざったとしてもその大人がサッカーを知らないことが多いと思います。サッカーを知らないの大人というのが問題で、大人というのは常に子供に対して影響力が強いので、間違った考え方が子供に植え付けられやすいと思われます。
加えて、サッカー先進国の大人は下手な人であっても2歩1触でプレーしようとします。無駄な技術論に矯正された証のないこのプレースタイルは、プレーの可能性を広げ、イマジネーション豊かな選手を育てます。こういう大人を見て子供はより上達していきます。
3 これは誰もが経験のあることかと思いますが、子供達にボールを持たせると、ペナルティエリアにボールを並べて、自然とシュート練習を始めようとします。子供は本能的にサッカー=ゴールと狙うというサッカーの本質を理解しているのです。トレーニングにおいてゴールを設定するということは非常に大切です。なぜならプレーする方向が決定されるからです。方向なきプレーはただの鳥かごです。鳥かごばかりやっていても良いプレー習慣は身につきません。
今はあるかわからないですが、少なくとも僕が子供のときにはよく1ゴールゲームという遊びをしました。1人GKを決めて、2つのチームが1つのゴールを目指してプレーするという遊びです。これは攻撃と守備の方向が同じになるのでプレーの質が変わってしまいます。このようにゴールを減らすあるいは無くすタイプのストリートサッカーでは、スペースを活用する重要性が失われるので良いプレー習慣を促しません。
4 サッカー先進国ではストリートサッカーであってもみな本気です。ボールを奪えなければ小さな子供に対しても、大の大人が削りにいくことさえあります。みなボールへの執着心があるのです。球際の強さに対する意識はストリートサッカーの中で体に染みこんでいくのです。
この部分は国民性によるというか、日本では大人が子供に乱暴なプレーを許さない傾向が強すぎるところがあると思います。子供達は本能的にボールへの執着心を持っているはずなんですが。難しい問題です。
日本が野球のW杯、WBCで優勝できたのは野球が文化として日本に根付き、野球についてうんちくを語れる親父達つまり“野球を知っている大人たち”が全国各地で野球少年を指導したからに他なりません。日本がサッカーを強くするには子供たちが良いサッカーを身近で見て学べる環境を作らなければなりません。
以上のことは自分の経験(幼少期や留学経験)に基づいて書いたものです。つまり独断と偏見に満ちているということですが、僕はこれが日本サッカー界の真実だと思っています。
関連→子供にドリブルを上達させるには
2 時には大人も混ざる
3 必ずゴールが二つ設定される
4 みな負けず嫌いなので削りあうこともしばしば
という特徴を持ちます。これらの要素がビッグな選手を育むのだと思います。以下説明です。
1 年齢の離れた子供達が一緒にサッカーをすると、自然と身体能力差が生まれます。小学生以下の年齢だとこれはかなり顕著です。よって小さな子供は大きな子供に打ち勝つためになんらかの工夫を強いられます。これがテクニックを磨く助けになります。
また年上の子供は年下の子供よりプレー経験が長いのでサッカーが上手です。その上手なプレーを見て年下の子供は真似をします。毎日の遊びの中で本能的にサッカーを学ぶということが可能になるのです。日本代表の遠藤保仁選手も尊敬する選手に二人のお兄さんを挙げています。本田圭佑選手にも幼少期に一緒に練習したお兄さんがいます。いい選手は次男、三男・・・(以下略)の場合が多いです。年齢的に縦割りのなかで遊んでいると自然とプレーを盗む機会が増え、洗練されたプレーが身についていきます。
日本では幼稚園保育園から小中高と横割りの友達関係が築かれやすい傾向があります。同年齢の中で遊んでいては上記のメリットを得られません。
2 大人も混ざることでストリートサッカーのレベルは格段に上がります。参加する大人の技量は問題ではありません。子供の遊びの中に大人が入ると、その大人の影響力というのは強大になります。サッカー先進国において子供のストリートサッカーに入る大人というのは、たいてい大のサッカー好きです。彼の飛ばす激や指示は、テレビ解説者のごとく機知に富み、子供達に先進国的サッカー観を伝授していくのでしょう。戦術的な面で大人が子供の上達を助けるのだと思います。
日本では子供の遊びに大人が混ざることはあまりないですし(ここではクラブの練習でのミニゲームは除きます)、混ざったとしてもその大人がサッカーを知らないことが多いと思います。サッカーを知らないの大人というのが問題で、大人というのは常に子供に対して影響力が強いので、間違った考え方が子供に植え付けられやすいと思われます。
加えて、サッカー先進国の大人は下手な人であっても2歩1触でプレーしようとします。無駄な技術論に矯正された証のないこのプレースタイルは、プレーの可能性を広げ、イマジネーション豊かな選手を育てます。こういう大人を見て子供はより上達していきます。
3 これは誰もが経験のあることかと思いますが、子供達にボールを持たせると、ペナルティエリアにボールを並べて、自然とシュート練習を始めようとします。子供は本能的にサッカー=ゴールと狙うというサッカーの本質を理解しているのです。トレーニングにおいてゴールを設定するということは非常に大切です。なぜならプレーする方向が決定されるからです。方向なきプレーはただの鳥かごです。鳥かごばかりやっていても良いプレー習慣は身につきません。
今はあるかわからないですが、少なくとも僕が子供のときにはよく1ゴールゲームという遊びをしました。1人GKを決めて、2つのチームが1つのゴールを目指してプレーするという遊びです。これは攻撃と守備の方向が同じになるのでプレーの質が変わってしまいます。このようにゴールを減らすあるいは無くすタイプのストリートサッカーでは、スペースを活用する重要性が失われるので良いプレー習慣を促しません。
4 サッカー先進国ではストリートサッカーであってもみな本気です。ボールを奪えなければ小さな子供に対しても、大の大人が削りにいくことさえあります。みなボールへの執着心があるのです。球際の強さに対する意識はストリートサッカーの中で体に染みこんでいくのです。
この部分は国民性によるというか、日本では大人が子供に乱暴なプレーを許さない傾向が強すぎるところがあると思います。子供達は本能的にボールへの執着心を持っているはずなんですが。難しい問題です。
日本が野球のW杯、WBCで優勝できたのは野球が文化として日本に根付き、野球についてうんちくを語れる親父達つまり“野球を知っている大人たち”が全国各地で野球少年を指導したからに他なりません。日本がサッカーを強くするには子供たちが良いサッカーを身近で見て学べる環境を作らなければなりません。
以上のことは自分の経験(幼少期や留学経験)に基づいて書いたものです。つまり独断と偏見に満ちているということですが、僕はこれが日本サッカー界の真実だと思っています。
関連→子供にドリブルを上達させるには
http://silkyskills4beautifulfootball.blogspot.com/2010/10/blog-post.html日本と世界 ストリートサッカーの現状
2010年9月27日
考えて走る8 日本人FWが好きなプルアウェイ
前回はFWは↓の緑のゾーンにどうやって侵入したらよいか考えました。今回はこのゾーンを拡大してカウンターアタックについて考えます。

中央2対2という非常にシンプルなシーンについて考えます。試合中に遭遇したら確実にシュートまで持って行きたいシーンです。↓

良いカウンターアタックの条件とはなんでしょうか。簡単に整理すると、まずはスピードを落とさずにスムーズにシュートにつなげることです。そのために、ダイレクトプレー的な判断で相手DFに後手を踏ませるようにします。
そこでボール保持者に必要になることは、前進するドリブルです。後ろから追いかけてくる他のDFに追いつかれないようにしなければなりません。これはドリブル方法論で触れました。
サポートする選手に必要なのは、ボール保持者を助ける動きと裏を狙う動きです。
この辺に気をつけてカウンターアタックを見ていきたいと思います。ここでは特にサポートする選手の動き方に注目して考えていきます。
とその前に前回のFWのゴール前での動き方の説明で使用した図をもう一度見てみます。

このゾーンの中を通って、ゴールに向かって走っていけばシュートが決まるという話でした。そこでこのゾーンを縦に拡大します。↓

ペナの端とハーフラインの間まで奥行きを拡大しました。(青いゾーン)なぜこうしたかというと、
カウンターアタックではこのゾーンからはみ出ないように走ることが大事になるからです。
このゴールエリアの幅から外に出てしまうとゴールのチャンスは遠のきます。
では順を追って考えていきます。まず理想的なカウンターの形から。↓

決定的なゾーンへ直線的なランニングで侵入しています。こんなプレーをさせてくれるDFはプロではまずお目にかからないでしょう。というくらいザルDFですね。
普通は中へのパスと中へのランニングは警戒されます。よって↓のようにプルアウェイでボールを引き出すことがよいとされています。

日本人が好きなプルアウェイ(膨らむ動き・ウェーブの動きなどとも言われる)です。この動きはボール保持者を助けますし、自分もマーカーから離れることができます。そしてパスが来れば相手DFとゴールに近い位置で1対1ができます。1対1で勝負できる選手なら有利な動き方です。
しかし、そうでない場合、DFとしてはしめたものだと思うはずです。FWがゴールから離れてくれました。しかもこの状況なら時間をかけて守れそうです。
このようにプルアウェイで青ゾーンから出てしまうとゴール到達まで時間がかかってしまいます。
さらに日本人が好きなプレーはプルアウェイを重ねる動きです。↓

駆け引きの中で何度もプルアウェイを繰り返し、マーカーから離れボールを受けようとします。結果、危険なエリア(青いゾーン)からどんどん離れていってしまいます。パスを受けたときにはウィングのポジションくらいまで開いてしまうことも度々あります。
ではどういう動きがより効果的かというと、↓の図のように、青のゾーンの中でプルアウェイと前へのランニングを繰り返す動きです。下の図はイメージです。

このように青のゾーンからはみ出さないように、しかも攻撃のスピードを落とさないようにランニングしながら出し手とタイミングを図ることが大事になります。実際的には↓のようになります。

A:ボール保持者が前を向いて仕掛けのドリブルを開始したら、彼の前方のスペースを開けるようにプルアウェイで自分のマーカーを引きつけます。そして青色のパスを受けられるように準備します。
B:ここまでパスが来ない場合、ボール保持者はまだ余裕があるが選択に困っている、あるいは自力でのドリブル突破を狙っていると考えられます。外に開きすぎたと感じたら、今度は内側へのランニングに切り替え、緑色のパスを狙って動き出します。ボール保持者には左側へドリブルの進路をとるように促します。
C:まだパスが来ない場合、ボール保持者は縦パスを断念し、適切なパスコースを探すことになるでしょう。このときもう一度プルアウェイで膨らんであげるとパスを受けられるかもしれません。プルアウェイを繰り返して外へどんどん広がってしまうケースに比べ、このほうがゴールに近い位置でより中央にポジションを取ることが出来ます。
↓のような感じです。

DFの心理としてボールサイドに注意が集まる傾向があります。上の図の左側のDFは自分がマークすべき選手が内側へ絞る動きを見せると積極的に付いて行こうとします。なぜならそうすることでボールサイドのカバーリングもできるからです。カバーリングとマーキングを同時に行えるので、中に絞る動きに関しては自然と行なわれます。
反対にFWが外へ膨らむ動きに関しては付いてけないことが多いです。なぜなら、その瞬間DFは内へのカバーリングと外へのマーキングの判断に悩まされるからです。選手にとってボールが一番大事であることは周知の事実ですから、この時DFはボールサイドのカバーリングを優先してしまう意識が働くのです。
このようにプルアウェイを使用する際は自分がピッチ上のどこにいるかを把握する必要があります。中と外へのランニングを切り替えることでマーカーと駆け引きをし、それと同時にパスの出し手とのタイミングを図ることができるのです。
以上説明したゴールエリアの幅からはみ出さない動きを実践すると、パスの出し手と受け手の呼吸がぴったり合わない限り突破は図れません。プルアウェイを繰り返して外にどんどん膨らむ動きに比べると、プレーの難易度は非常に高くなります。
カウンターの場面ではより積極的にゴールを狙うことが求められますし、そこで時間をかけるようではカウンターアタックは成功しません。難易度が高いがゴールに近いプレーを選択するか、より確実だがゴールからは遠のいてしまうプレーを選択するかは、カウンターアタックに遭遇した選手の判断です。
参考 England v Bulgaria 親善試合 20100903
↑のリンクをクリックでイングランドのカウンターアタック(2:05)を見れます。この時ENGのFWのデフォー選手の動きが秀逸ですので御覧ください。
次は考えて走る9 オーバーラップ
中央2対2という非常にシンプルなシーンについて考えます。試合中に遭遇したら確実にシュートまで持って行きたいシーンです。↓
良いカウンターアタックの条件とはなんでしょうか。簡単に整理すると、まずはスピードを落とさずにスムーズにシュートにつなげることです。そのために、ダイレクトプレー的な判断で相手DFに後手を踏ませるようにします。
そこでボール保持者に必要になることは、前進するドリブルです。後ろから追いかけてくる他のDFに追いつかれないようにしなければなりません。これはドリブル方法論で触れました。
サポートする選手に必要なのは、ボール保持者を助ける動きと裏を狙う動きです。
この辺に気をつけてカウンターアタックを見ていきたいと思います。ここでは特にサポートする選手の動き方に注目して考えていきます。
とその前に前回のFWのゴール前での動き方の説明で使用した図をもう一度見てみます。
このゾーンの中を通って、ゴールに向かって走っていけばシュートが決まるという話でした。そこでこのゾーンを縦に拡大します。↓
ペナの端とハーフラインの間まで奥行きを拡大しました。(青いゾーン)なぜこうしたかというと、
カウンターアタックではこのゾーンからはみ出ないように走ることが大事になるからです。
このゴールエリアの幅から外に出てしまうとゴールのチャンスは遠のきます。
では順を追って考えていきます。まず理想的なカウンターの形から。↓
決定的なゾーンへ直線的なランニングで侵入しています。こんなプレーをさせてくれるDFはプロではまずお目にかからないでしょう。というくらいザルDFですね。
普通は中へのパスと中へのランニングは警戒されます。よって↓のようにプルアウェイでボールを引き出すことがよいとされています。
日本人が好きなプルアウェイ(膨らむ動き・ウェーブの動きなどとも言われる)です。この動きはボール保持者を助けますし、自分もマーカーから離れることができます。そしてパスが来れば相手DFとゴールに近い位置で1対1ができます。1対1で勝負できる選手なら有利な動き方です。
しかし、そうでない場合、DFとしてはしめたものだと思うはずです。FWがゴールから離れてくれました。しかもこの状況なら時間をかけて守れそうです。
このようにプルアウェイで青ゾーンから出てしまうとゴール到達まで時間がかかってしまいます。
さらに日本人が好きなプレーはプルアウェイを重ねる動きです。↓
駆け引きの中で何度もプルアウェイを繰り返し、マーカーから離れボールを受けようとします。結果、危険なエリア(青いゾーン)からどんどん離れていってしまいます。パスを受けたときにはウィングのポジションくらいまで開いてしまうことも度々あります。
ではどういう動きがより効果的かというと、↓の図のように、青のゾーンの中でプルアウェイと前へのランニングを繰り返す動きです。下の図はイメージです。
このように青のゾーンからはみ出さないように、しかも攻撃のスピードを落とさないようにランニングしながら出し手とタイミングを図ることが大事になります。実際的には↓のようになります。
A:ボール保持者が前を向いて仕掛けのドリブルを開始したら、彼の前方のスペースを開けるようにプルアウェイで自分のマーカーを引きつけます。そして青色のパスを受けられるように準備します。
B:ここまでパスが来ない場合、ボール保持者はまだ余裕があるが選択に困っている、あるいは自力でのドリブル突破を狙っていると考えられます。外に開きすぎたと感じたら、今度は内側へのランニングに切り替え、緑色のパスを狙って動き出します。ボール保持者には左側へドリブルの進路をとるように促します。
C:まだパスが来ない場合、ボール保持者は縦パスを断念し、適切なパスコースを探すことになるでしょう。このときもう一度プルアウェイで膨らんであげるとパスを受けられるかもしれません。プルアウェイを繰り返して外へどんどん広がってしまうケースに比べ、このほうがゴールに近い位置でより中央にポジションを取ることが出来ます。
↓のような感じです。
DFの心理としてボールサイドに注意が集まる傾向があります。上の図の左側のDFは自分がマークすべき選手が内側へ絞る動きを見せると積極的に付いて行こうとします。なぜならそうすることでボールサイドのカバーリングもできるからです。カバーリングとマーキングを同時に行えるので、中に絞る動きに関しては自然と行なわれます。
反対にFWが外へ膨らむ動きに関しては付いてけないことが多いです。なぜなら、その瞬間DFは内へのカバーリングと外へのマーキングの判断に悩まされるからです。選手にとってボールが一番大事であることは周知の事実ですから、この時DFはボールサイドのカバーリングを優先してしまう意識が働くのです。
このようにプルアウェイを使用する際は自分がピッチ上のどこにいるかを把握する必要があります。中と外へのランニングを切り替えることでマーカーと駆け引きをし、それと同時にパスの出し手とのタイミングを図ることができるのです。
以上説明したゴールエリアの幅からはみ出さない動きを実践すると、パスの出し手と受け手の呼吸がぴったり合わない限り突破は図れません。プルアウェイを繰り返して外にどんどん膨らむ動きに比べると、プレーの難易度は非常に高くなります。
カウンターの場面ではより積極的にゴールを狙うことが求められますし、そこで時間をかけるようではカウンターアタックは成功しません。難易度が高いがゴールに近いプレーを選択するか、より確実だがゴールからは遠のいてしまうプレーを選択するかは、カウンターアタックに遭遇した選手の判断です。
参考 England v Bulgaria 親善試合 20100903
↑のリンクをクリックでイングランドのカウンターアタック(2:05)を見れます。この時ENGのFWのデフォー選手の動きが秀逸ですので御覧ください。
次は考えて走る9 オーバーラップ
http://silkyskills4beautifulfootball.blogspot.com/2010/09/fw_26.html考えて走る8 日本人FWが好きなプルアウェイ
考えて走る7 ゴール前のFWの動き方
今回はFWの動きについて考えていきます。最新記事は右の「FWの動き方2 差金の動き」を見てください。
とその前によく聞く話ですが、全ゴールの??%(かなり高い割合)は↓の図の緑色のゾーンで示したエリアから放たれるシュートから生まれるそうです。

緑のゾーンの幅はゴールエリアの幅で、奥行きはエンドラインからPKスポットの間ですね。このゾーンに上手く進入することが出来ればゴールを決める確率が高くなるということです。そこで、このゾーンに侵入する動きを図にしました↓
とその前によく聞く話ですが、全ゴールの??%(かなり高い割合)は↓の図の緑色のゾーンで示したエリアから放たれるシュートから生まれるそうです。
緑のゾーンの幅はゴールエリアの幅で、奥行きはエンドラインからPKスポットの間ですね。このゾーンに上手く進入することが出来ればゴールを決める確率が高くなるということです。そこで、このゾーンに侵入する動きを図にしました↓
http://silkyskills4beautifulfootball.blogspot.com/2010/09/fw.html考えて走る7 ゴール前のFWの動き方
2010年9月19日
マクロつなぎ論7 安定不安定その2
前回はサッカーのゲームを安定状態と不安定状態に分けて観ることを考えました。結論として不安定状態を少なくし安定状態を長くすることでゲームを支配することと、そのためにボール奪取後は安全にパスをつなぎチームとして素早く安定状態に入る重要性を説明しました。
今回はこの安定不安定を更に細かく考えていきます。
ルーズボールや攻守切り替え直後以外で不安定と呼べる状態は他にどんなものがあるかというと
1 ボールが空中に浮いている
2 ボール保持者がDFに1m以内に寄せられている、または身体が接触している
3 ボールコントロールが乱れている
4 ボール保持者のパスコースが読まれて味方が全員ぴったりと守備陣にマークされている
以上の状態について「不安定状態」と分類します。以下それぞれの説明です。
1:ボールが宙に浮いているときのすべてが不安定状態というわけではないですが、安定状態を目指すのにあまり望ましくない場面が多いと思います。例えばスローインやゴールキック、DFからのロングボールなどは、次の展開がルーズボールに近くなるシーンが多くなります。ボールを弾ませたままでは確実なプレーは難しくなります。正確なロビングパス以外は不安定状態といえるでしょう。
2:この認識は日本人にあまり重要視されていないです。ボール保持者に対して相手が1m以内に寄せてきた場合、ボール保持者のプレーの選択肢はかなり狭められます。身体が接触している場合(ポストプレーなど)体の動きを制限されるので必要な技術を発揮しづらくなります。この状態は不安定といえます。すぐにでもボールを失ってしまうような条件がそろっているからです。例えばクサビのパスもこの種類の不安定状態を導きます。
3:ボールコントロールがグラウンド状況などにより乱れている場合、不安定状態といえます。ボールがイレギュラーバウンドしているときは安全に安定的につなぐことが難しくなります。
4:味方が相手の守備網に捉えられている場合、次の展開は無理なドリブル突破か無理なクサビのパスかロングボールしかありません。このときはボール保持者に余裕があったとしても不安定状態に分類します。一見安定した状態に見えますが、ボール保持側にとって次の展開が難しいときは、逆に言うと守備側が安定しているということなのです。こんなとき攻撃側がすべきことは、ボール保持者が上手に運ぶドリブルを使って、相手を一人引き付けてやることで味方一人をフリーにしてボールを彼に渡してあげるというプレーです。
不安定時にはミスが増えます。これは世界共通事項です。レベルやカテゴリーに関わらず必然的なことなのです。バルセロナだって不安定状態ではミスが頻発します。
何度も繰り返しますが、良いプレーとは安定状態を連続させるパス交換からシュートチャンスをつくるプレーのことであり、極力不安定状態を避けて安定状態を維持することが勝利を掴むキーポイントになるということです。
そして、安定状態でのパス交換から相手ゴールに迫るプレーはスペクタクルです。バルセロナが時折見せる素晴らしい攻撃は、ボール奪取してからシュートシーンを作るまで一貫して安定状態でボールをつないでいます。つまりDFに寄せる暇を与えていないということです。このような状況下(フリーで前向きな状態)でしたら練習でみるような高いパフォーマンスが発揮できますし、ミスが格段に減ります。
日本では不安定時、俗に言うプレッシャーがかかった状態で“イイプレー”ができる選手が良い選手だとされる、選手に対する評価基準があります。これが選手たちに不安定状態でサッカーをさせることを促すという悪習慣に繋がっています。競り合いに強い選手、どっちつかずのボールをマイボールにできる選手、むずかしいプレーで難しい局面を打開できる選手が試合を決められる選手として指導者たちに重宝される風習があります。
確かにこれらの能力も非常に大事なのですが、これらの能力を磨きに磨いた結果が今のJリーガーたちなのです。難しいプレーを優先的に選択するあまり、攻守の交替が頻繁に起こるゲームが多く、それが外国人選手たちに「日本のサッカーはテンポが速い」と言わせる原因になっています。
しかもこれらの能力の価値は世界に出て行くと無に近いです。つまりルーズボールをマイボールにする能力やポストプレーの能力は身体能力に頼る部分が多く、世界レベルのフィジカルコンタクトの中ではそういったプレーは成功しづらいという現実があります。
繰り返し同じ結論を述べますが、全ての日本人サッカー選手はここで説明した「安定」したプレーを志向する習慣をつけ、「安定」したサッカースタイルで勝利を目指す戦い方を身に付けるべきなのです。レベルやカテゴリーに関係なく、草サッカーやフットサルや育成年代からJリーグに至るまで。
次→マクロつなぎ論8 フィボナッチ数列
追記になりますが、この安定・不安定という考え方は審判団にとっても重要です。なぜなら、レフェリングを必要とするシーンはほとんどの場合不安定状態で起こるからです。レフェリングには試合の流れを読むことが必要ですが、この安定・不安定の考え方が試合の流れを読む一つの助けになると思います。
具体的に言うならば、試合が安定状態の時に審判は自分のポジショニングを確認し良い準備を行ない、不安定状態で起こりうる選手の衝突や不測の事態に対処するべく集中すべきです。
話は変わりますが、セントラルMFにとって主審の動き方はとても参考になります。何故なら主審は常に空いたスペースに位置取りますし、そのために後ろ走りやサイドステップを有効に使っているからです。運動量も多いです。しかし如何せん試合の流れ(空気)を読めてことがありますね。
今回はこの安定不安定を更に細かく考えていきます。
ルーズボールや攻守切り替え直後以外で不安定と呼べる状態は他にどんなものがあるかというと
1 ボールが空中に浮いている
2 ボール保持者がDFに1m以内に寄せられている、または身体が接触している
3 ボールコントロールが乱れている
4 ボール保持者のパスコースが読まれて味方が全員ぴったりと守備陣にマークされている
以上の状態について「不安定状態」と分類します。以下それぞれの説明です。
1:ボールが宙に浮いているときのすべてが不安定状態というわけではないですが、安定状態を目指すのにあまり望ましくない場面が多いと思います。例えばスローインやゴールキック、DFからのロングボールなどは、次の展開がルーズボールに近くなるシーンが多くなります。ボールを弾ませたままでは確実なプレーは難しくなります。正確なロビングパス以外は不安定状態といえるでしょう。
2:この認識は日本人にあまり重要視されていないです。ボール保持者に対して相手が1m以内に寄せてきた場合、ボール保持者のプレーの選択肢はかなり狭められます。身体が接触している場合(ポストプレーなど)体の動きを制限されるので必要な技術を発揮しづらくなります。この状態は不安定といえます。すぐにでもボールを失ってしまうような条件がそろっているからです。例えばクサビのパスもこの種類の不安定状態を導きます。
3:ボールコントロールがグラウンド状況などにより乱れている場合、不安定状態といえます。ボールがイレギュラーバウンドしているときは安全に安定的につなぐことが難しくなります。
4:味方が相手の守備網に捉えられている場合、次の展開は無理なドリブル突破か無理なクサビのパスかロングボールしかありません。このときはボール保持者に余裕があったとしても不安定状態に分類します。一見安定した状態に見えますが、ボール保持側にとって次の展開が難しいときは、逆に言うと守備側が安定しているということなのです。こんなとき攻撃側がすべきことは、ボール保持者が上手に運ぶドリブルを使って、相手を一人引き付けてやることで味方一人をフリーにしてボールを彼に渡してあげるというプレーです。
不安定時にはミスが増えます。これは世界共通事項です。レベルやカテゴリーに関わらず必然的なことなのです。バルセロナだって不安定状態ではミスが頻発します。
何度も繰り返しますが、良いプレーとは安定状態を連続させるパス交換からシュートチャンスをつくるプレーのことであり、極力不安定状態を避けて安定状態を維持することが勝利を掴むキーポイントになるということです。
そして、安定状態でのパス交換から相手ゴールに迫るプレーはスペクタクルです。バルセロナが時折見せる素晴らしい攻撃は、ボール奪取してからシュートシーンを作るまで一貫して安定状態でボールをつないでいます。つまりDFに寄せる暇を与えていないということです。このような状況下(フリーで前向きな状態)でしたら練習でみるような高いパフォーマンスが発揮できますし、ミスが格段に減ります。
日本では不安定時、俗に言うプレッシャーがかかった状態で“イイプレー”ができる選手が良い選手だとされる、選手に対する評価基準があります。これが選手たちに不安定状態でサッカーをさせることを促すという悪習慣に繋がっています。競り合いに強い選手、どっちつかずのボールをマイボールにできる選手、むずかしいプレーで難しい局面を打開できる選手が試合を決められる選手として指導者たちに重宝される風習があります。
確かにこれらの能力も非常に大事なのですが、これらの能力を磨きに磨いた結果が今のJリーガーたちなのです。難しいプレーを優先的に選択するあまり、攻守の交替が頻繁に起こるゲームが多く、それが外国人選手たちに「日本のサッカーはテンポが速い」と言わせる原因になっています。
しかもこれらの能力の価値は世界に出て行くと無に近いです。つまりルーズボールをマイボールにする能力やポストプレーの能力は身体能力に頼る部分が多く、世界レベルのフィジカルコンタクトの中ではそういったプレーは成功しづらいという現実があります。
繰り返し同じ結論を述べますが、全ての日本人サッカー選手はここで説明した「安定」したプレーを志向する習慣をつけ、「安定」したサッカースタイルで勝利を目指す戦い方を身に付けるべきなのです。レベルやカテゴリーに関係なく、草サッカーやフットサルや育成年代からJリーグに至るまで。
次→マクロつなぎ論8 フィボナッチ数列
追記になりますが、この安定・不安定という考え方は審判団にとっても重要です。なぜなら、レフェリングを必要とするシーンはほとんどの場合不安定状態で起こるからです。レフェリングには試合の流れを読むことが必要ですが、この安定・不安定の考え方が試合の流れを読む一つの助けになると思います。
具体的に言うならば、試合が安定状態の時に審判は自分のポジショニングを確認し良い準備を行ない、不安定状態で起こりうる選手の衝突や不測の事態に対処するべく集中すべきです。
話は変わりますが、セントラルMFにとって主審の動き方はとても参考になります。何故なら主審は常に空いたスペースに位置取りますし、そのために後ろ走りやサイドステップを有効に使っているからです。運動量も多いです。しかし如何せん試合の流れ(空気)を読めてことがありますね。
http://silkyskills4beautifulfootball.blogspot.com/2010/09/blog-post_5615.htmlマクロつなぎ論7 安定不安定その2
2010年9月3日
ドリブル方法論4 突破のドリブルに必要な変化2 助走を活かす身体操作
今回も前回に引き続き、ぎりぎりの間合いに入ったときの身体表現を考えていきます。
こちらのビデオを御覧ください↓
始めのシーンは興梠選手の仕掛けのドリブルです。2歩1触で接近することは出来ています。次の瞬間ボディフェイクを入れて相手を揺さぶり、相手も思ったとおりに動いてくれたのですが、興梠選手自身もバランスを崩し、突破のチャンスを逸しています。押し通る気概を持っていれば華麗にDFをかわしていけたと思います。
このように日本の選手はボディフェイクをする時にボールを押し進めないので、ドリブルの速度が下がり、DFに余裕を与えた状態で、切り返し動作に入ることが多いのです。DFにとっては、バックステップの速度が下がれば、その分余裕を持って予測を働かせることができます。
一方、ドイツ代表のSBラーム選手など海外の選手はボールを押し進めながら駆け引きをすることが当たり前にできています。
ここまでは前回の話しでした。今回紹介する突破法は、ボールを刈るようなボールタッチでスムーズに加速し、慣性の法則を生かして、相手より一歩速く動くという方法です。
どういうものかというと、上のビデオでマルキーニョス選手が実践しているのでごらんください。
ポイントは足の運びかたです。マルキーニョス選手は左右の足を交互に前方に進めて、スピードを落とさずシュートチャンスを作っています。
一方、中村北斗選手は、切り返しの際、軸足が利き足を追い越しません。一度サイドステップを踏むように減速してから、ボールに向かって再度ダッシュをかけています。
この方法だと、一歩分だけ損していることになります。ゴール前の緊迫したシーンではこの一歩が勝敗を分けます。一歩あればシュートコースを生み出せますし、逆に一歩少なければシュートブロックに遭ってしまいます。
1対1からシュートを放つようなシーンでは、マルキーニョス選手のように、ぎりぎりの間合いに入った際、方向とスピードの両方に同時に変化をつける身体操作が大事になります。
ドリブルの方法としては、マルキーニョス選手のようにリズムの変化を用いてもいいですし、リズムの変化をつけずにスピードと方向に変化をつけるという方法でもいいと思います。どちらの方法でも大事なのは、ドリブルで接近したときのスピードを充分に活かす意識を持つことです。
この仕掛けのドリブル法では、相手DFはバックステップをしていて、ボールホルダーは前向きで走っているのです。この状態からよーいドンと超短距離走をしてボールホルダーが負けるはずがないんです。これで負ける場合は、身体操作やボールを運ぶ角度に間違いがあるということになります。
このボールタッチと身体操作でインサイド、アウトサイドをそれぞれ使って左右のどちらにも突破できるようになれば、1対1からシュートチャンスを生み出すことはそれほど難しくなくなるはずです。
ただし、我々日本人の1対1の身体操作の中には、上のビデオでの中村北斗選手が示しているように、間違った足の運び方が刻み込まれています。これを修正することは並大抵のことではないと思います。
まずは考え方を修正することが必要です。
日本ではボールタッチすることと、走ることが分けられて考えられています。ドリブルやフェイントはボールを行きたい方向に転がしてから、その方向に走ることだという固定観念があるようです。そう考えていない人でも、その人の身体操作がそのような概念を表していることがよく見受けられます。
この悪い癖をなくすには、力まず8割の力で取り組むことが大事だと思います。相手を打ち負かせたいという強い気持ちが体に力みを生み、ズムーズな身体操作を不可能にしている気がします。
本当はメッシのように軽いステップワークでかわしていくのがカッコいいんですけど、あれは無理なんで。とりあえずは、今紹介した刈りこむボールタッチで勝負を挑めるようにするのが、日本人にできることだと思います。
次は→ドリブル方法論5 かわした後のボールタッチ
こちらのビデオを御覧ください↓
始めのシーンは興梠選手の仕掛けのドリブルです。2歩1触で接近することは出来ています。次の瞬間ボディフェイクを入れて相手を揺さぶり、相手も思ったとおりに動いてくれたのですが、興梠選手自身もバランスを崩し、突破のチャンスを逸しています。押し通る気概を持っていれば華麗にDFをかわしていけたと思います。
このように日本の選手はボディフェイクをする時にボールを押し進めないので、ドリブルの速度が下がり、DFに余裕を与えた状態で、切り返し動作に入ることが多いのです。DFにとっては、バックステップの速度が下がれば、その分余裕を持って予測を働かせることができます。
一方、ドイツ代表のSBラーム選手など海外の選手はボールを押し進めながら駆け引きをすることが当たり前にできています。
ここまでは前回の話しでした。今回紹介する突破法は、ボールを刈るようなボールタッチでスムーズに加速し、慣性の法則を生かして、相手より一歩速く動くという方法です。
どういうものかというと、上のビデオでマルキーニョス選手が実践しているのでごらんください。
ポイントは足の運びかたです。マルキーニョス選手は左右の足を交互に前方に進めて、スピードを落とさずシュートチャンスを作っています。
一方、中村北斗選手は、切り返しの際、軸足が利き足を追い越しません。一度サイドステップを踏むように減速してから、ボールに向かって再度ダッシュをかけています。
この方法だと、一歩分だけ損していることになります。ゴール前の緊迫したシーンではこの一歩が勝敗を分けます。一歩あればシュートコースを生み出せますし、逆に一歩少なければシュートブロックに遭ってしまいます。
1対1からシュートを放つようなシーンでは、マルキーニョス選手のように、ぎりぎりの間合いに入った際、方向とスピードの両方に同時に変化をつける身体操作が大事になります。
ドリブルの方法としては、マルキーニョス選手のようにリズムの変化を用いてもいいですし、リズムの変化をつけずにスピードと方向に変化をつけるという方法でもいいと思います。どちらの方法でも大事なのは、ドリブルで接近したときのスピードを充分に活かす意識を持つことです。
この仕掛けのドリブル法では、相手DFはバックステップをしていて、ボールホルダーは前向きで走っているのです。この状態からよーいドンと超短距離走をしてボールホルダーが負けるはずがないんです。これで負ける場合は、身体操作やボールを運ぶ角度に間違いがあるということになります。
このボールタッチと身体操作でインサイド、アウトサイドをそれぞれ使って左右のどちらにも突破できるようになれば、1対1からシュートチャンスを生み出すことはそれほど難しくなくなるはずです。
ただし、我々日本人の1対1の身体操作の中には、上のビデオでの中村北斗選手が示しているように、間違った足の運び方が刻み込まれています。これを修正することは並大抵のことではないと思います。
まずは考え方を修正することが必要です。
日本ではボールタッチすることと、走ることが分けられて考えられています。ドリブルやフェイントはボールを行きたい方向に転がしてから、その方向に走ることだという固定観念があるようです。そう考えていない人でも、その人の身体操作がそのような概念を表していることがよく見受けられます。
この悪い癖をなくすには、力まず8割の力で取り組むことが大事だと思います。相手を打ち負かせたいという強い気持ちが体に力みを生み、ズムーズな身体操作を不可能にしている気がします。
本当はメッシのように軽いステップワークでかわしていくのがカッコいいんですけど、あれは無理なんで。とりあえずは、今紹介した刈りこむボールタッチで勝負を挑めるようにするのが、日本人にできることだと思います。
次は→ドリブル方法論5 かわした後のボールタッチ
http://silkyskills4beautifulfootball.blogspot.com/2010/09/blog-post_1961.htmlドリブル方法論4 突破のドリブルに必要な変化2 助走を活かす身体操作
2010年8月29日
マクロつなぎ論2 正しいサイドチェンジ
サイドチェンジの目的って、敵の守備の薄いサイドを突いて、クロスをあげたりドリブル突破することだと思ってませんか。
違います。
サイドチェンジは敵の守備ラインを下げるために行うのです。
まずこれを見てください↓
ビルドアップ時のサイドチェンジの目的は、ゾーンを上げることです。自陣のDFラインで横にボールをつなぎ、反対サイドに着いたらボランチを経由して再びサイドチェンジをしてみてください。はじめよりDFラインが10mは上がっているはずです。
なぜかというと、ゾーンディフェンスの考え方では、ボールサイドの逆サイドを完全に捨てて、ボールが横に動かされてから初めてスライドして逆サイドのケアをするからです。このとき守備陣が全体的に斜め後ろに動きます。逆サイドに振られると、そこからの縦への突破を警戒するからです。
このようにビルドアップ時は、サイドチェンジを2回繰り返すことで、10m以上前進することができます。
では、アタッキングサードでのサイドチェンジの目的はというと、これも敵のDFラインを下げることです。敵陣深くにDFラインを押し込み、最終的にはミドルシュートかクロスのこぼれを狙います。
ゆっくりサイドチェンジを繰り返しながら、ペナルティエリアの横のゾーンまでボールを運べば、相手の守備の6人以上がペナルティエリア内にいるという状況を作り出せます。DFと中盤のラインが一緒になるという状態です。
このペナ横のゾーンでドリブルやワンツーで仕掛けながら、ペナルティアークのところにボールを戻せば、抜群のミドルシュートシーンを創造出来ます。
また、このゾーンからボールを真後ろに戻してクロスをあげれば、ゴール前のスクランブル状態を生み出せます。
このゾーンからさらに深くえぐり、ゴールライン際からラストパスが出せれば、さらに決定的なシーンが作れます。
このように、ボール保持率を高める戦い方では、サイドチェンジの重要性とその後の展開を間違えずに認識することが大事になってきます。
サイドチェンジしたら味方の方が数的不利な状況だったとか、サイドチェンジ後に間髪いれずに縦に仕掛けて簡単にボールを失ったりだとか、間違ったサイドチェンジを行うと攻撃が苦しくなるばかりか、守備の時間を増やしてしまいかねません。
次はマクロつなぎ論3 得点の時間帯
違います。
サイドチェンジは敵の守備ラインを下げるために行うのです。
まずこれを見てください↓
ビルドアップ時のサイドチェンジの目的は、ゾーンを上げることです。自陣のDFラインで横にボールをつなぎ、反対サイドに着いたらボランチを経由して再びサイドチェンジをしてみてください。はじめよりDFラインが10mは上がっているはずです。
なぜかというと、ゾーンディフェンスの考え方では、ボールサイドの逆サイドを完全に捨てて、ボールが横に動かされてから初めてスライドして逆サイドのケアをするからです。このとき守備陣が全体的に斜め後ろに動きます。逆サイドに振られると、そこからの縦への突破を警戒するからです。
このようにビルドアップ時は、サイドチェンジを2回繰り返すことで、10m以上前進することができます。
では、アタッキングサードでのサイドチェンジの目的はというと、これも敵のDFラインを下げることです。敵陣深くにDFラインを押し込み、最終的にはミドルシュートかクロスのこぼれを狙います。
ゆっくりサイドチェンジを繰り返しながら、ペナルティエリアの横のゾーンまでボールを運べば、相手の守備の6人以上がペナルティエリア内にいるという状況を作り出せます。DFと中盤のラインが一緒になるという状態です。
このペナ横のゾーンでドリブルやワンツーで仕掛けながら、ペナルティアークのところにボールを戻せば、抜群のミドルシュートシーンを創造出来ます。
また、このゾーンからボールを真後ろに戻してクロスをあげれば、ゴール前のスクランブル状態を生み出せます。
このゾーンからさらに深くえぐり、ゴールライン際からラストパスが出せれば、さらに決定的なシーンが作れます。
このように、ボール保持率を高める戦い方では、サイドチェンジの重要性とその後の展開を間違えずに認識することが大事になってきます。
サイドチェンジしたら味方の方が数的不利な状況だったとか、サイドチェンジ後に間髪いれずに縦に仕掛けて簡単にボールを失ったりだとか、間違ったサイドチェンジを行うと攻撃が苦しくなるばかりか、守備の時間を増やしてしまいかねません。
次はマクロつなぎ論3 得点の時間帯
http://silkyskills4beautifulfootball.blogspot.com/2010/08/blog-post_1046.htmlマクロつなぎ論2 正しいサイドチェンジ
2010年8月27日
考えて走る6 日本人の走り方 寄るな寄るな
今回は日本人の走り方の特徴とその効果を考えていきます。
まずは日本人の走り方の特徴を整理します。ここではボールを保持している時のみ考えます。
1 サイドの選手はボールを受ける前に、外側に広がる
2 中央の選手はボールを受ける前に、ボールサイドに寄っていく
3 走るのが速い
4 チェックの動きが好き
5 パスを出した後、縦に走るコースがなければ、止まってしまう
6 FWの選手は斜め外に流れ出たり、プルアウェイをして外に広がっていく
7 前方のボールホルダーを追い越すときに、その味方の外側を通る(オーバーラップ)
まず1です。これは素晴らしい動きです。1998年から今に続くトレセン制度の効果ですね。元日本代表監督トルシェの貢献で広まった「ウェーブの動き」そのものです。
そして2です。これはダメです。重症です。日本サッカー界に巣食う病魔です。なぜこの「寄る動き」が発生するかというと、
・サイドを起点にしたつなぎを狙っているから
・育成に携わる指導者が、ボールを受けるときはボールに寄って、DFよりも先にボールに触りなさいと教えるから
です。確かに指導者の言うことは正しいんです。だけど、この状況ではルーズボールを奪い合っているんじゃないんです。味方がボールを持った時を考えているんです。パスのタイミングが読まれなければ、必ずパスは受け手に通ります。弱いパスじゃない限り。
日本で見られるサッカーの試合をスタンドから観戦するとほぼ全員がボールの方向に身体を向けて、ずるずるとボールに寄っていることがあります。サイドチェンジをして、ボールサイドが変わっても、みんなボール方向に寄って行き、時にはフィールドプレーヤー20人がピッチの6分の1程度のエリアに集まっていることがあります。
守備側にとってはとても助かります。なぜならゾーンディフェンスのやり方にかなっているからです。相手が自らゾーンの網にかかるようなポジショニングをしてくれれば、走る距離を少なくしてボールを奪うことができます。
ボールに寄るようにサポートすると、敵に簡単に自分をマークさせてしまいます。終いにはフィールドプレーヤーのほとんどがそのようにマークにあってしまいます。これがボールの動きを停滞させる要因になります。
この状況を打開しようとして、マークを外すために大胆に長い距離を走る選手が出てきます。すると、3の状況が生まれます。特に中盤の選手が縦にものすごいスピードで駆け上がり、後方からパスを引き出そうとします。
よく指導者がよく言う言葉です。「動きが止まってるぞ。動いてパスコースを作れ。中盤の選手はもっと積極的に飛び出して裏でボールを貰え。」
さて、これを繰り返すとどうなるでしょう。何回かは、チャンスを生み出せるでしょう。何回かは中盤の選手にボールが渡る前にボールを奪われ、逆襲を喰らうでしょう。そして間違いなく言えるのは、後半には選手の体力が尽き、ボールの動きだけでなく、ゲーム全体が停滞するでしょう。
まるで2006年ドイツW杯日本代表対オーストラリア戦のようですね。
これをなくすにはどうすりゃいいのか。ひとつの解決策はバルセロナが示してくれています。こちら→サイドステップと後ろ走りでボールから離れながらパスを引き出す方法
中盤とFWの選手がこの動きを取り入れ、ピッチを広く使うように心がければ、日本のサッカーのスタイルがだいぶ変わってくるはずです。
さて、4のチェックの動きに話を移します。日本人はほんとにこれが好きで、場合によっては3回4回とチェックを入れてマーカーを振り切ろうとします。これはフェイントや足技に凝るのと同じなんです。
日本人はとかく技が好きで、技をもって敵に打ち勝つことが美学のような、侍魂を持っているんです。みんな宮本武蔵が好きなんですね。磨いた技で1対1に勝ち、それを積み上げれば11対11に勝てると思っている人も多いと思います。
でも、敵のマークを外す方法は他にもあるんです。それが複数人で走ってスペースを作るという方法です。原理は簡単です。背中で走ることを意識するんです。
特にスローインを受けるときに、簡単にポジションチェンジするように走れば、すぐにフリーで受けれます。
11対11に勝つには1対1に勝つことが不可欠です。しかし1対1は11対11の中で行われるのです。柔道の団体戦じゃないんです。1対1に挑むのに周りの助けを得られたほうが、遥かに戦況を有利に進められます。そのことを日本人は学ぶべきです。
では5について。これは選手がどこに走ったらいいか分からず、途方にくれているシーンです。加えて、自分がここに立って待っていることの意味もよく考えていない場合が多いです。
特にサイドハーフがタッチライン際まで開いてボールを受けたときです。このとき味方のサイドバックと縦の関係になることが多いのです。このときサイドハーフがボールをはたいてから止まっていると、サイドバックの上がるスペースを潰してしまい、攻撃が停滞することがよくあります。
これをしないためには中に絞る動きが必要です。くわしくはリンク先を見てください。
次は→考えて走る7 ゴール前のFWの動き方
まずは日本人の走り方の特徴を整理します。ここではボールを保持している時のみ考えます。
1 サイドの選手はボールを受ける前に、外側に広がる
2 中央の選手はボールを受ける前に、ボールサイドに寄っていく
3 走るのが速い
4 チェックの動きが好き
5 パスを出した後、縦に走るコースがなければ、止まってしまう
6 FWの選手は斜め外に流れ出たり、プルアウェイをして外に広がっていく
7 前方のボールホルダーを追い越すときに、その味方の外側を通る(オーバーラップ)
まず1です。これは素晴らしい動きです。1998年から今に続くトレセン制度の効果ですね。元日本代表監督トルシェの貢献で広まった「ウェーブの動き」そのものです。
そして2です。これはダメです。重症です。日本サッカー界に巣食う病魔です。なぜこの「寄る動き」が発生するかというと、
・サイドを起点にしたつなぎを狙っているから
・育成に携わる指導者が、ボールを受けるときはボールに寄って、DFよりも先にボールに触りなさいと教えるから
です。確かに指導者の言うことは正しいんです。だけど、この状況ではルーズボールを奪い合っているんじゃないんです。味方がボールを持った時を考えているんです。パスのタイミングが読まれなければ、必ずパスは受け手に通ります。弱いパスじゃない限り。
日本で見られるサッカーの試合をスタンドから観戦するとほぼ全員がボールの方向に身体を向けて、ずるずるとボールに寄っていることがあります。サイドチェンジをして、ボールサイドが変わっても、みんなボール方向に寄って行き、時にはフィールドプレーヤー20人がピッチの6分の1程度のエリアに集まっていることがあります。
守備側にとってはとても助かります。なぜならゾーンディフェンスのやり方にかなっているからです。相手が自らゾーンの網にかかるようなポジショニングをしてくれれば、走る距離を少なくしてボールを奪うことができます。
ボールに寄るようにサポートすると、敵に簡単に自分をマークさせてしまいます。終いにはフィールドプレーヤーのほとんどがそのようにマークにあってしまいます。これがボールの動きを停滞させる要因になります。
この状況を打開しようとして、マークを外すために大胆に長い距離を走る選手が出てきます。すると、3の状況が生まれます。特に中盤の選手が縦にものすごいスピードで駆け上がり、後方からパスを引き出そうとします。
よく指導者がよく言う言葉です。「動きが止まってるぞ。動いてパスコースを作れ。中盤の選手はもっと積極的に飛び出して裏でボールを貰え。」
さて、これを繰り返すとどうなるでしょう。何回かは、チャンスを生み出せるでしょう。何回かは中盤の選手にボールが渡る前にボールを奪われ、逆襲を喰らうでしょう。そして間違いなく言えるのは、後半には選手の体力が尽き、ボールの動きだけでなく、ゲーム全体が停滞するでしょう。
まるで2006年ドイツW杯日本代表対オーストラリア戦のようですね。
これをなくすにはどうすりゃいいのか。ひとつの解決策はバルセロナが示してくれています。こちら→サイドステップと後ろ走りでボールから離れながらパスを引き出す方法
中盤とFWの選手がこの動きを取り入れ、ピッチを広く使うように心がければ、日本のサッカーのスタイルがだいぶ変わってくるはずです。
さて、4のチェックの動きに話を移します。日本人はほんとにこれが好きで、場合によっては3回4回とチェックを入れてマーカーを振り切ろうとします。これはフェイントや足技に凝るのと同じなんです。
日本人はとかく技が好きで、技をもって敵に打ち勝つことが美学のような、侍魂を持っているんです。みんな宮本武蔵が好きなんですね。磨いた技で1対1に勝ち、それを積み上げれば11対11に勝てると思っている人も多いと思います。
でも、敵のマークを外す方法は他にもあるんです。それが複数人で走ってスペースを作るという方法です。原理は簡単です。背中で走ることを意識するんです。
特にスローインを受けるときに、簡単にポジションチェンジするように走れば、すぐにフリーで受けれます。
11対11に勝つには1対1に勝つことが不可欠です。しかし1対1は11対11の中で行われるのです。柔道の団体戦じゃないんです。1対1に挑むのに周りの助けを得られたほうが、遥かに戦況を有利に進められます。そのことを日本人は学ぶべきです。
では5について。これは選手がどこに走ったらいいか分からず、途方にくれているシーンです。加えて、自分がここに立って待っていることの意味もよく考えていない場合が多いです。
特にサイドハーフがタッチライン際まで開いてボールを受けたときです。このとき味方のサイドバックと縦の関係になることが多いのです。このときサイドハーフがボールをはたいてから止まっていると、サイドバックの上がるスペースを潰してしまい、攻撃が停滞することがよくあります。
これをしないためには中に絞る動きが必要です。くわしくはリンク先を見てください。
次は→考えて走る7 ゴール前のFWの動き方
http://silkyskills4beautifulfootball.blogspot.com/2010/08/blog-post_2054.html考えて走る6 日本人の走り方 寄るな寄るな
つなぎ論 番外2 バルサと日本の違い
バルセロナのつなぎは前回説明したとおり、サイドバックではなくセンターバックとボランチを基点にして、中盤の選手がサイドステップと後ろ走りでボールを引き出してゾーンをあげていく方法をとっています。
では日本においてつなぎの定石といえばどういうものでしょうか。いくつか特徴を挙げると
1 最終ラインで横にボールをつないで、サイドバックを起点にする
2 サイドバックからボランチへ横パスを入れる
3 最終ラインもしくはボランチから前線の選手にくさびのパスを入れる
4 ポストプレーの落しから中盤の選手が前を向いてプレーする
5 くさびのパスが入った瞬間にスピードアップする
といったところでしょうか。
まず、1のサイドバックが起点になることですが、前回も書いたとおりサイドバックがボールを持つと相手チームにとってプレッシャーをかけやすい状況が生まれます。ワンサイドカット(中へのパスコースを切って外に追いやる)がしやすくなります。なので、サイドバックが起点になる攻めというのは、攻撃の幅を狭めて、自分たちで自分たちの首を絞めることとおなじなのです。
2のボランチへの横パスですが、ここにパスが通れば落ち着いてゾーンをあげて攻めることができるのですが、組織的に守備をするチームを相手にすると、ボランチのところにものすごいプレッシャーが来ます。なので、パスが通ったとしてもボランチの選手がボールロストしてしまうことが多く、ショートカウンターを喰らってしまうのです。
ユース年代の指導者は、中盤の選手が横パスを受けることを怖がったり、ボールロストするのを責めますが、これは当たり前のことなのです。わざわざ相手の守備の網にかかるようにつないでいるわけですから。ちょうどボランチやサイドバックがその犠牲になってしまうので、とてもかわいそうな役回りだといえます。
3のくさびのパスですが、これも日本ではおかしな指導論が展開されてます。長いパスは途中でカットされる確率が高くなるだとかいう話は論外にしても、くさびを受けるFWはチェックの動きでマーカーをはずさないといけないというのは常識にさえなっています。
この方法だと、出し手と受け手のタイミングが寸分の狂いなく噛み合わないとつながりません。もしくは身体能力が非常にすぐれたポストプレーヤーがいなければなりません。これでは、敵のレベルによってくさびのパスの成功率が五分五分くらいまで低下します。ビルドアップというのはアタッキングサードまで安全にボールを運べる確率が7割以上あるべきなのにもかかわらず。
4と5も日本の特徴ですね。この部分が日本のサッカーが“速い”といわれる所以でしょう。くさびのパスが入ると、周囲の選手はポストプレーヤーからボールを受けるべく、走る速度を増して、ボール周辺に集まります。敵チームの中盤を置き去りにする必要があるからです。
この結果ボールの周辺の人口密度が一気に高まり、攻撃全体が縦に長くなります。横への展開の可能性が徐々になくなり、同サイドに固執する傾向が生まれます。また、敵の選手も集まってくるので、狭い地域に囲い込まれる格好になり、パスの成功率が低下します。
ここを突破できればチャンスが生まれ、奪われれば逆襲をくらう、まさにぎりぎりの戦いに自ら持ち込んでいるのです。日本人が信じるつなぎは、自らをボールロストの方向に導く自滅行為に等しいのです。
何度も言いますがビルドアップには確実さが一番重要です。
この日本のつなぎ方の一番のポイントは、確実なポストプレーができるFWの存在です。ポストプレーが100%うまくいくならなんら問題ありません。しかし、ここが潰されれば、確実なビルドアップは保証されません。
代表レベルの試合で、Jや育成年代で長年培ってきたプレーが見られないは、世界の舞台で通用するポストプレーヤーが日本にはいないためなのです。
確実にボールを前に運ぶ手段を失った日本代表が、守備を固める戦略にでるのはとても納得がいきます。あと10年くらいはあの守備重視の戦略で戦ってほしいものです。
次は→つなぎ論 番外 バルサのつなぎを封じるには
関連記事→バルサと日本のつなぎのイメージ差
では日本においてつなぎの定石といえばどういうものでしょうか。いくつか特徴を挙げると
1 最終ラインで横にボールをつないで、サイドバックを起点にする
2 サイドバックからボランチへ横パスを入れる
3 最終ラインもしくはボランチから前線の選手にくさびのパスを入れる
4 ポストプレーの落しから中盤の選手が前を向いてプレーする
5 くさびのパスが入った瞬間にスピードアップする
といったところでしょうか。
まず、1のサイドバックが起点になることですが、前回も書いたとおりサイドバックがボールを持つと相手チームにとってプレッシャーをかけやすい状況が生まれます。ワンサイドカット(中へのパスコースを切って外に追いやる)がしやすくなります。なので、サイドバックが起点になる攻めというのは、攻撃の幅を狭めて、自分たちで自分たちの首を絞めることとおなじなのです。
2のボランチへの横パスですが、ここにパスが通れば落ち着いてゾーンをあげて攻めることができるのですが、組織的に守備をするチームを相手にすると、ボランチのところにものすごいプレッシャーが来ます。なので、パスが通ったとしてもボランチの選手がボールロストしてしまうことが多く、ショートカウンターを喰らってしまうのです。
ユース年代の指導者は、中盤の選手が横パスを受けることを怖がったり、ボールロストするのを責めますが、これは当たり前のことなのです。わざわざ相手の守備の網にかかるようにつないでいるわけですから。ちょうどボランチやサイドバックがその犠牲になってしまうので、とてもかわいそうな役回りだといえます。
3のくさびのパスですが、これも日本ではおかしな指導論が展開されてます。長いパスは途中でカットされる確率が高くなるだとかいう話は論外にしても、くさびを受けるFWはチェックの動きでマーカーをはずさないといけないというのは常識にさえなっています。
この方法だと、出し手と受け手のタイミングが寸分の狂いなく噛み合わないとつながりません。もしくは身体能力が非常にすぐれたポストプレーヤーがいなければなりません。これでは、敵のレベルによってくさびのパスの成功率が五分五分くらいまで低下します。ビルドアップというのはアタッキングサードまで安全にボールを運べる確率が7割以上あるべきなのにもかかわらず。
4と5も日本の特徴ですね。この部分が日本のサッカーが“速い”といわれる所以でしょう。くさびのパスが入ると、周囲の選手はポストプレーヤーからボールを受けるべく、走る速度を増して、ボール周辺に集まります。敵チームの中盤を置き去りにする必要があるからです。
この結果ボールの周辺の人口密度が一気に高まり、攻撃全体が縦に長くなります。横への展開の可能性が徐々になくなり、同サイドに固執する傾向が生まれます。また、敵の選手も集まってくるので、狭い地域に囲い込まれる格好になり、パスの成功率が低下します。
ここを突破できればチャンスが生まれ、奪われれば逆襲をくらう、まさにぎりぎりの戦いに自ら持ち込んでいるのです。日本人が信じるつなぎは、自らをボールロストの方向に導く自滅行為に等しいのです。
何度も言いますがビルドアップには確実さが一番重要です。
この日本のつなぎ方の一番のポイントは、確実なポストプレーができるFWの存在です。ポストプレーが100%うまくいくならなんら問題ありません。しかし、ここが潰されれば、確実なビルドアップは保証されません。
代表レベルの試合で、Jや育成年代で長年培ってきたプレーが見られないは、世界の舞台で通用するポストプレーヤーが日本にはいないためなのです。
確実にボールを前に運ぶ手段を失った日本代表が、守備を固める戦略にでるのはとても納得がいきます。あと10年くらいはあの守備重視の戦略で戦ってほしいものです。
次は→つなぎ論 番外 バルサのつなぎを封じるには
関連記事→バルサと日本のつなぎのイメージ差
http://silkyskills4beautifulfootball.blogspot.com/2010/08/blog-post_2310.htmlつなぎ論 番外2 バルサと日本の違い
2タッチコントロールⅡ ボールを流すプレーはやめよう
日本人選手の好きなプレーのひとつに「ボールを流す受け方」があります。
どういうプレーかというと、パスをトラップせずにスルーして、後方に流れたボールを走って追いかけるというプレーです。中盤の選手がサイドハーフから横パスを受けるときにや、サイドに開いたFWが縦パスを受けるときに使われたりします。
日本人がこれを好きなのは、楽だからです。ボールに触らなくていいので、その分顔が上がるし、スピードのある選手はこれだけでDFを振り切ったりできるからです。
しかし、この受けかたははっきり言って攻撃側にとってとても不利です。
なぜかというと、
ボールが体から離れる
からです。
ボールが体から離れると、次にボールに追いつくまでの間にDFに寄せる時間を与えてしまいます。また、ボールに追いつくまでパスも出せなければ切り返しもできません。よって受けるパスの強さによって自分のプレーの可能性が限定されてしまうのです。DFはパスの方向をカバーするだけで相手の進路を絶つことができます。
特に後ろの状態をよく見ずにボールを流したときなんかは悲惨です。8割がたボールを失うか相手と激しいぶつかり合いになります。下手すると怪我します。
このプレーがうまくいくのは、弱いパスを受けて空いた後ろのスペースに流すときか、自分のマーカーが後ろにぴったりくっついて足元のトラップを狙っているときだけです。自分と敵の身体能力に差がない場合は、とても苦しい展開が待ち受けています。
では、このボールを流すプレーではなくて、違うプレーで自分の真後ろのスペースを使うにはどうしたらいいでしょうか。答えは、2タッチコントロールです。
一度足元にぴたりと止めて、すかさず後ろのスペースにボールを転がせば、スピードを落とさずに次のプレーにつなげます。
しかも、一度足元に止めることで、DFの動きを一瞬ひきつけることができるので、2タッチ目でスペースに出たときに、DFを振り切ることも可能です。
とはいってもバルセロナのシャビはよくボールを流して受けています。シャビは後ろのスペースをよく見ているし、受けるときは大抵フリーなので多用するんです。
また、同じくバルセロナのダビド・ビジャはサイドに流れてDFを背負ってボールを受けるとき、2タッチコントロールで巧みに相手を振り切るプレーが得意です。
今度ビデオを載せます。
次→浮き球の処理
どういうプレーかというと、パスをトラップせずにスルーして、後方に流れたボールを走って追いかけるというプレーです。中盤の選手がサイドハーフから横パスを受けるときにや、サイドに開いたFWが縦パスを受けるときに使われたりします。
日本人がこれを好きなのは、楽だからです。ボールに触らなくていいので、その分顔が上がるし、スピードのある選手はこれだけでDFを振り切ったりできるからです。
しかし、この受けかたははっきり言って攻撃側にとってとても不利です。
なぜかというと、
ボールが体から離れる
からです。
ボールが体から離れると、次にボールに追いつくまでの間にDFに寄せる時間を与えてしまいます。また、ボールに追いつくまでパスも出せなければ切り返しもできません。よって受けるパスの強さによって自分のプレーの可能性が限定されてしまうのです。DFはパスの方向をカバーするだけで相手の進路を絶つことができます。
特に後ろの状態をよく見ずにボールを流したときなんかは悲惨です。8割がたボールを失うか相手と激しいぶつかり合いになります。下手すると怪我します。
このプレーがうまくいくのは、弱いパスを受けて空いた後ろのスペースに流すときか、自分のマーカーが後ろにぴったりくっついて足元のトラップを狙っているときだけです。自分と敵の身体能力に差がない場合は、とても苦しい展開が待ち受けています。
では、このボールを流すプレーではなくて、違うプレーで自分の真後ろのスペースを使うにはどうしたらいいでしょうか。答えは、2タッチコントロールです。
一度足元にぴたりと止めて、すかさず後ろのスペースにボールを転がせば、スピードを落とさずに次のプレーにつなげます。
しかも、一度足元に止めることで、DFの動きを一瞬ひきつけることができるので、2タッチ目でスペースに出たときに、DFを振り切ることも可能です。
とはいってもバルセロナのシャビはよくボールを流して受けています。シャビは後ろのスペースをよく見ているし、受けるときは大抵フリーなので多用するんです。
また、同じくバルセロナのダビド・ビジャはサイドに流れてDFを背負ってボールを受けるとき、2タッチコントロールで巧みに相手を振り切るプレーが得意です。
今度ビデオを載せます。
次→浮き球の処理
http://silkyskills4beautifulfootball.blogspot.com/2010/08/2.html2タッチコントロールⅡ ボールを流すプレーはやめよう
2010年7月25日
ワンタッチコントロールの迷信(2)
メッシやイニエスタ、シャビのプレーを何度も見ているとトラップの際の共通した動きに気付くはすです。
FCバルセロナのユースで育った彼らは体が小さく、競り合いをすれば確実に不利です。ユース年代となれば、今より筋肉量は少なく体の大きな選手との体格差は今よりも大きかったはずです。そんななかで、ボールを受け、奪われずにパスをさばくには、常にボールを体の近くに置く必要があります。相手のいる場所を確認しつつ、それに合わせて少しずつボールをおく位置を変えるような技術が必要だったはずです。
これが「ツータッチ目の意識」なのです。ワンタッチでパーフェクトなところに止めることももちろん重要ですが、問題はつぎのプレーにいかにしてにスムーズに移ることができるかなのです。それをするために、ワンタッチ目は足元(ツータッチ目がすぐに届くところ)にとめ、ツータッチ目でキック、あるいは次に蹴りやすいところに運んでいくことになります。場合によっては3,4タッチをして、相手の寄せをかわしていくことが必要になります。
こう書くとツータッチ以上するとプレースピードが落ちて、結果相手に寄せられやすくなると思われるかも知れません。実際にはツータッチのプレーをワンタッチコントロールと同じ速さで行っていくので、プレースピードには大きな差は出ません。加えて、ツータッチでのコントロールではボールを確実に見てトラップができるので、トラップミスが減ります。ツータッチ目にボールをなでる際には顔を上げることができるので、より確実に次のプレーにつなげます。
逆にワンタッチコントロールの強迫観念があるとプレースピードが落ちてしまうことさえあります。体からボールを離してしまうと次にボールに追いつくまでの間プレーができなくなってしまうからです。
次→2タッチコントロールが有利なわけ
FCバルセロナのユースで育った彼らは体が小さく、競り合いをすれば確実に不利です。ユース年代となれば、今より筋肉量は少なく体の大きな選手との体格差は今よりも大きかったはずです。そんななかで、ボールを受け、奪われずにパスをさばくには、常にボールを体の近くに置く必要があります。相手のいる場所を確認しつつ、それに合わせて少しずつボールをおく位置を変えるような技術が必要だったはずです。
これが「ツータッチ目の意識」なのです。ワンタッチでパーフェクトなところに止めることももちろん重要ですが、問題はつぎのプレーにいかにしてにスムーズに移ることができるかなのです。それをするために、ワンタッチ目は足元(ツータッチ目がすぐに届くところ)にとめ、ツータッチ目でキック、あるいは次に蹴りやすいところに運んでいくことになります。場合によっては3,4タッチをして、相手の寄せをかわしていくことが必要になります。
こう書くとツータッチ以上するとプレースピードが落ちて、結果相手に寄せられやすくなると思われるかも知れません。実際にはツータッチのプレーをワンタッチコントロールと同じ速さで行っていくので、プレースピードには大きな差は出ません。加えて、ツータッチでのコントロールではボールを確実に見てトラップができるので、トラップミスが減ります。ツータッチ目にボールをなでる際には顔を上げることができるので、より確実に次のプレーにつなげます。
逆にワンタッチコントロールの強迫観念があるとプレースピードが落ちてしまうことさえあります。体からボールを離してしまうと次にボールに追いつくまでの間プレーができなくなってしまうからです。
次→2タッチコントロールが有利なわけ
http://silkyskills4beautifulfootball.blogspot.com/2010/07/2.htmlワンタッチコントロールの迷信(2)
ワンタッチコントロールの迷信(1)
90年代中ごろからワンタッチコントロールという言葉が指導者の間ではやりだしました。ボールを受け、トラップをする際、できるだけ前を向いて次にボールを蹴りやすいところにワンタッチで止めるという技術です。協会が総力をかけて築き上げた育成システム、その中でキーポイントとして挙げた技術がこのワンタッチコントロールです。今でも、トラップの際、少しでもボールが浮かび上がれば指導陣はその選手に対して激をとばす光景を目にします。
しかし本当にワンタッチでボールをぴったり止めなければいけないのでしょうか?
サッカー先進国の選手に目を向けたときに、多くの選手が強いパスを受けたときに10cm~50cmほどボールを浮かしているのを目にします。それでも落ち着いてツータッチ目で相手の来ないところにボールを運んで次のプレーにつなげています。
逆に、日本の選手は、プロのレベルでもワンタッチ目がうまくいかずに、慌てたり相手に体を寄せられたりするシーンがあります。日本の選手は特に育成年代から強く指導されていることが影響して、ワンタッチでボールをうまく止めなければならないという強迫観念があるように見えます。なのでワンタッチでパーフェクトなところに止められないと次のプレーがスムーズにできず、少しでもコントロールが狂うと、寄せられた相手にファールをしたり、ボールを奪われる結果になります。
ファーストタッチでボールを動かそうという意識が強い選手ほどボールを体から離してしまう傾向が強く、相手に寄せられたときに慌ててしまうことが多いです。一方、ツータッチコントロールが身についている選手ほど相手に寄せられても落ち着いて対応できています。
このちがいはどこにあるのかというと、「ツータッチ目の意識」にあります。
次は→ワンタッチコントロールの迷信2
しかし本当にワンタッチでボールをぴったり止めなければいけないのでしょうか?
サッカー先進国の選手に目を向けたときに、多くの選手が強いパスを受けたときに10cm~50cmほどボールを浮かしているのを目にします。それでも落ち着いてツータッチ目で相手の来ないところにボールを運んで次のプレーにつなげています。
逆に、日本の選手は、プロのレベルでもワンタッチ目がうまくいかずに、慌てたり相手に体を寄せられたりするシーンがあります。日本の選手は特に育成年代から強く指導されていることが影響して、ワンタッチでボールをうまく止めなければならないという強迫観念があるように見えます。なのでワンタッチでパーフェクトなところに止められないと次のプレーがスムーズにできず、少しでもコントロールが狂うと、寄せられた相手にファールをしたり、ボールを奪われる結果になります。
ファーストタッチでボールを動かそうという意識が強い選手ほどボールを体から離してしまう傾向が強く、相手に寄せられたときに慌ててしまうことが多いです。一方、ツータッチコントロールが身についている選手ほど相手に寄せられても落ち着いて対応できています。
このちがいはどこにあるのかというと、「ツータッチ目の意識」にあります。
次は→ワンタッチコントロールの迷信2
http://silkyskills4beautifulfootball.blogspot.com/2010/07/1.htmlワンタッチコントロールの迷信(1)
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