日本人選手の好きなプレーのひとつに「ボールを流す受け方」があります。
どういうプレーかというと、パスをトラップせずにスルーして、後方に流れたボールを走って追いかけるというプレーです。中盤の選手がサイドハーフから横パスを受けるときにや、サイドに開いたFWが縦パスを受けるときに使われたりします。
日本人がこれを好きなのは、楽だからです。ボールに触らなくていいので、その分顔が上がるし、スピードのある選手はこれだけでDFを振り切ったりできるからです。
しかし、この受けかたははっきり言って攻撃側にとってとても不利です。
なぜかというと、
ボールが体から離れる
からです。
ボールが体から離れると、次にボールに追いつくまでの間にDFに寄せる時間を与えてしまいます。また、ボールに追いつくまでパスも出せなければ切り返しもできません。よって受けるパスの強さによって自分のプレーの可能性が限定されてしまうのです。DFはパスの方向をカバーするだけで相手の進路を絶つことができます。
特に後ろの状態をよく見ずにボールを流したときなんかは悲惨です。8割がたボールを失うか相手と激しいぶつかり合いになります。下手すると怪我します。
このプレーがうまくいくのは、弱いパスを受けて空いた後ろのスペースに流すときか、自分のマーカーが後ろにぴったりくっついて足元のトラップを狙っているときだけです。自分と敵の身体能力に差がない場合は、とても苦しい展開が待ち受けています。
では、このボールを流すプレーではなくて、違うプレーで自分の真後ろのスペースを使うにはどうしたらいいでしょうか。答えは、2タッチコントロールです。
一度足元にぴたりと止めて、すかさず後ろのスペースにボールを転がせば、スピードを落とさずに次のプレーにつなげます。
しかも、一度足元に止めることで、DFの動きを一瞬ひきつけることができるので、2タッチ目でスペースに出たときに、DFを振り切ることも可能です。
とはいってもバルセロナのシャビはよくボールを流して受けています。シャビは後ろのスペースをよく見ているし、受けるときは大抵フリーなので多用するんです。
また、同じくバルセロナのダビド・ビジャはサイドに流れてDFを背負ってボールを受けるとき、2タッチコントロールで巧みに相手を振り切るプレーが得意です。
今度ビデオを載せます。
次→浮き球の処理
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