footballhack: つなぎ論番外 バルサと日本のつなぎのイメージ差

2010年10月19日

つなぎ論番外 バルサと日本のつなぎのイメージ差

今回は番外ということで、バルサとバルサ以外のチームのつなぎがどうして違って見えるのかということについて、左の図にお絵かきをすることで考えてみます。ちなみにバルサ以外のチームはJリーグのチームを参考に考えました。

データ等はとっていません。

ボヤキのように軽い気持ちで書いてみるので、読んでいる人の思考の刺激になれば幸いです。

ピッチを縦に書いた図の下から上へ攻撃が展開されると考えます。


バルサ:大木

大きな幹が自陣ゴールから真っ直ぐ伸びてハーフライン辺りから徐々に枝分かれし、相手陣内で絡み合うように枝と葉が折り重なっています。

横への広がりを持っていますが、相手陣内のコーナー付近はカバーされていません。
Jのチーム3本の柱と三角形の屋根

神殿のような絵ですが、ポイントは水平の土台と3本の太い柱です。土台は自陣に設置されています。柱はピッチの横幅一杯使って描こうと思ったのですが、絵のバランスを考え左のような図になりました。

屋根はきりっとした頂点がゴールに向かっています。




絵だけじゃ分かりづらいので、下により詳しく図を書いてみました。矢印はボールやヒトの移動を示しています。線の太さはパス頻度を表します。

バルサ

バルサのビルドアップの一番の特徴はサイドバックにボールを渡さないということです。

GKからCB、CBからボランチへと中央でボールを縦につないでゾーンを上げます。

ピッチの中央を支配することこそサイドを崩す布石になるんですね。

そして相手陣内ではショートパスやドリブルを多用し連動したランニングで崩しにかかります。

相手を押しこんでから斜めに長いパスを狙っていることも 特徴です。


Jのチーム

左サイド、右サイド、中央の三本の攻撃ラインを活かすために、後方で横にボールをつないで相手の出方を待ちます。

縦に入ったらなるべく同サイドを崩すように心がけます。不用意なボールロストからの失点を避けるために、横パスやバックパス を嫌います。

縦パスを入れて起点を作ったら、そこからサイドチェンジをして逆サイドを突く手段もよく見られます。

そして最も特徴的なのは、SBからFWへの斜めのクサビパスです。これが通ればゾーンを上げて攻撃に厚みを持たせることが出来ます。上の図の細い線をたどるように斜めにジグザグにボールを進めていくことが理想です。


線だけでは分かりづらいと思い、よく見るフォーメーション図にこれまでの話を落としこんでみま↓。

中央へのパスを増やすには、中央でパスを受けられる選手がいなければなりません。そのような選手が持っているべき能力は、

スペースを見つけて受ける→後ろ走りとサイドステップ

動きながらトラップし、動きながらパスが出来る→2歩1触

プレーすべき方向を知っている→ミクロつなぎ論

などです。




Jのチームではまだまだ上記のプレーが出来るセントラルMFが少ないので、どうしても中央は回避して外側へ優先的にボールを運ぶチームが多くなります。

中央につないで奪われたら、元も子もないですから、当然の選択です。













以前書いた記事の補足になるといいと思います。

バルサと日本のつなぎ方の違い

マクロつなぎ論7 安定不安定2




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