footballhack: 考えて走る5 サイドの使い方

2010年8月28日

考えて走る5 サイドの使い方

今回はタッチライン際での走りかたについて考えます。

バルセロナのサッカーではウィングの選手がタッチラインまで開いてボールを待つことが多く、そのままでは、サイドバックが上がるスペースを消してしまいます。

そこで、ウィングの選手はサイドバックが上がるタイミングに合わせて中に絞ることで、DFを引き付けて上手にスペースを活用しています。

こちらを見てください。左サイドのプレーです。↓クリックして動きます


ここでは連携の取れたランニングでサイドを突破しています。

Bはサイドに開いたMFもしくはウィングの選手です。速攻のときはボールが自分のサイドに回ってくるとき、後ろからの味方の押し上げを確認したら、一気に内側にダッシュをして、バイタルエリアもしくはDFラインの背後でパスを要求します。

遅攻のときは、この図のようにCとBが縦の関係になることが多くなります。その時は、パスを受け、いったん足元でボールを落ち着けてから、中央もしくは後ろの選手にはたいて、中に向かってジョギングします。

とにかく、Bの選手は、攻撃が淀みなく行われるように、サイドのスペースを創造しなければなりません。ここに突っ立ったままだと、マーカーにとって守りやすいだけでなく味方の邪魔にさえなります。

このように内側へのランニングをすることによって、Bのマーカーである敵のサイドバックの選手を、本来のポジションではない真ん中のゾーンまで連れて行くことができます。

Cはサイドバックの選手です。速攻のときも遅攻のときも走り出すタイミングが大事です。

Cをマークするのは敵のサイドハーフの選手です。Bが空いたスペースに走りこめば、敵のサイドハーフを相手陣内に押し込めることができるので、敵の攻撃を遅らせることにつながります。

Aはボランチかゲームメイカーの選手です。うまくスペースを使うには、Bの選手の動きだけに囚われず、その背後から飛び出すCの選手のこともちゃんと見ることが必要です。


このようにサイドに張った選手が、中に向かってランニングすることで、サイドのスペースを有効に活用し、同時に中央のゾーンの人数を厚くすることができます。

次→考えて走る6 日本人の走り方 寄るな寄るな

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