footballhack: 2011/09

2011年9月24日

居抜きパス

今回はバルセロナ対バレンシアの最新の試合からパスの技を一つ紹介します。

居抜きパスは以前見た『ひとつ飛ばすパス』と『背中でスペースを作る』を組み合わせた崩しの形で、崩し以外の場面でも頻繁に見ることができます。




『居抜き』とは将棋用語で、飛車や角など遠くに利く駒の利き筋に居る自分の駒を一つ動かす(抜く)ことで、利き筋を伸ばした駒と動かした駒で両取りを狙う形のことです。ではサッカーにおいて居抜きを使うとどうなるのか。早速、図解で説明してみましょう。


2011年9月21日

上手いとは何か

サッカーが上手い選手とはどんな選手を指して言うのでしょうか。このブログの読者なら既に分かっていると思いますが、足技やジャグリングのバリエーションを豊富に持っている選手を「上手い」というのではありません。そういった選手はむしろ「下手」な部類に入ると思います。

現代サッカーでは一昔前のように観客を喜ばせるだけの派手なテクニックを披露しづらくなりつつあります。60年代や70年代のブラジル、オランダなどの選手は、ゆったりとプレーする時間があったので、華麗なフェイントや意外性のあるドリブル突破を見せてくれました。しかし、現代では守備のレベルが上がり、一人ひとりに与えられる時間が限られてきました。ですから、ボールホルダーは時間とスペースがない中で常に戦術的に有効な判断を伴うテクニックを駆使しなければなりません。

では、「上手い」とは何か。

2011年9月19日

セスクのドリブル ボールタッチと視野の確保

セスク・ファブレガスといえば黄金の87年組と言われたバルサカンテラにおいても一際輝きを放ち、シャビの後継者と目されてはいたが出場機会を求めて16歳でアーセナルに電撃的に移籍し、今年ようやくバルサに戻ることが出来た、バルサ哲学を体現する素晴らしい選手です。

何を隠そう僕がサッカーの研究を始めたのも彼のプレーを見たのがきっかけです。なぜあんなに細身なのにボールを奪われないのかを知りたい、というのが強烈な動機になり、U-17ワールドユースの試合を録画したVHSを一時停止巻き戻しを繰り返し、擦り切れるほど見まくったのでした。

彼の良さは、ボールの扱いが滑らかで自然で柔らかく、それと同時に敵味方の位置をすっかり把握しているような駆け引きができている点にあります。また、相手の裏を突く崩しのパスも上手く、展開力もしっかりしていて、高い戦術眼を備えていることもよく分かります。

それらを可能にしている技術とは一体何であるのか?
それはこのブログのメインテーマである二歩一触です。

二歩一触の基本コンセプトは、ボールの確保と視野の確保を同時に行うことです。

2011年9月15日

崩し論まとめ 三種の崩し


これまでの崩し論で見てきたとおり、崩しには様々な形があります。しかし、僕が20年ほどサッカーをプレーし観戦してきた経験の中で最近ようやくわかったことは、崩しの形は大きく分けて3つの種類に分類できるということです。それは
  1. スペースへ走り込む味方に合わせてパスを送る
  2. スペースを作り出し、スペースを使う別の選手に合わせてパスを送る
  3. ひとつ飛ばすパスでDFの意識のギャップを突く
です。極論を言えば、崩しの形は以上の三種類しかありません。そして、各々の崩しの形は上の3つを組み合わることで全て説明できます。

では一つ一つの崩しを細かく見ていきましょう。