メッシのドリブルに関しての一連の記事の中に、独特のリズムとはどうやって生まれるかについて書いたものがありました。(メッシのドリブル3-1 独特のリズム)今回はそれの補足です。
これはメッシが緩急とリズムの変化をつけて、敵を抜き去るときの左右の足の着地音を表したものです。これをさらに詳しく説明するとこんな風になっているのではないでしょうか。↓
タンウンタンウンタンウン タタン ウンタンウン
|← 2拍子 →|3拍子|←2拍子→|
つまり太字の切り返しの時に3拍子(3連符が正しい言い方ですが)になってるんではないかという話です。
■2と3の切り替え
話は飛びますが、2歩1触のドリブルを素人にやらせようとすると、左右の足の着地間隔が不均衡になり
タッカタッカタッカタッカ
のようになってしまいます。これはボールを蹴ることに慣れていないため、蹴り足がボールに触れることを意識しすぎてしまって、蹴り足の着地が遅れるためだと考えられます。一種のリズムの訛りが生まれます。そしてこれはヒトが球を転がす原点であり、「自然なドリブルの姿」のように見えます。
しかし、このままでは2歩1触で自分の意のままに旋回したり、速いドリブルは出来ません。出来る人もいるだろうけど。
試合で2歩1触の高速ドリブルを相手に御見舞いしたい場合、この訛りを矯正して
タンウンタンウン
としなければなりません。ここが2歩1触の第一ハードルなわけなんですけど。つまり、ボールなしで普通に走るときと同じように、左右の足の着地間隔をなるだけ均等にしてドリブル出来れば、スピードに乗ったドリブルが可能になるのです。全速力の7割程度の速度で出来るようになれば立派な運び屋になれます。
だけど、これだけではドリブラーになれません。敵を抜いていくことが出来ないんです。敵を抜くには変化が必要です。それがリズムの変化です。リズムを変化させることで結果的に速度と方向が変化していきます。どう変化させるかというと
タンウンタンウンからタタン、タッカあるいはンタタと変化させます。
どれも3拍子(3連符)ですね。ちなみに3連符とは1拍の間に3度刻むことです。タタタ
変化というか元に戻すだけなんですけれど。初めに出来たこと(タッカ)を一度矯正して(タンウン)また元に戻す(タタタ)。
このイメージを持っておけば、フェイント動作の鍛錬時に筋肉に頼らないスムーズな身体操作を身につけられるのではないかというのが持論です。
例えば下の動画のビジャなら、 タンウンタンウンタッカタンウンタンのように抜いていきます。
切り返し直前に軸足を引きずるように2度着きしているステップを厳密に擬音化するなら、
タンウンタンウンタツッカタンウンタンとなります。
ちなみにメッシの2ステップ(詳しくは今後ビデオを載せる予定です)の場合
タンウンタンウンタッカタンタウンタン
のように抜いて行きます。メッシは切り返し動作に入る直前にステップワークがとてつもなく細かくなることがあります。敵の狙いを半拍ズラしてすり抜けるような。
他にもタタンタタンとかンタンタッカとかステップワークを変化させるだけで無限にフェイク動作のバリエーションが生まれます。
2拍子のままでもスピードを活かせば抜いていくことが出来ます。が、2拍子のまま方向を変化させると過度に筋肉を使うことになり、結果的に動作自体が遅くなることがあります。故障の原因にもなりかねませんので筋肉系選手以外にはオススメできません。
子供にフェイク動作を教えるときは動作の大きさや速さだけを言及するより、上記のような音やリズムを用いて指導すると、直感的に伝わるかもしれません。
「ここはタタンと行くんだ」とか「タッカタンって感じでちょっとタメるといいよ」とか
しかし、このままでは2歩1触で自分の意のままに旋回したり、速いドリブルは出来ません。出来る人もいるだろうけど。
試合で2歩1触の高速ドリブルを相手に御見舞いしたい場合、この訛りを矯正して
タンウンタンウン
としなければなりません。ここが2歩1触の第一ハードルなわけなんですけど。つまり、ボールなしで普通に走るときと同じように、左右の足の着地間隔をなるだけ均等にしてドリブル出来れば、スピードに乗ったドリブルが可能になるのです。全速力の7割程度の速度で出来るようになれば立派な運び屋になれます。
だけど、これだけではドリブラーになれません。敵を抜いていくことが出来ないんです。敵を抜くには変化が必要です。それがリズムの変化です。リズムを変化させることで結果的に速度と方向が変化していきます。どう変化させるかというと
タンウンタンウンからタタン、タッカあるいはンタタと変化させます。
どれも3拍子(3連符)ですね。ちなみに3連符とは1拍の間に3度刻むことです。タタタ
変化というか元に戻すだけなんですけれど。初めに出来たこと(タッカ)を一度矯正して(タンウン)また元に戻す(タタタ)。
2拍子と3拍子を意図的に切り替える事が出来れば、スピードに乗ったドリブルと目の前の敵を打ち負かすステップワークが両立します。
このイメージを持っておけば、フェイント動作の鍛錬時に筋肉に頼らないスムーズな身体操作を身につけられるのではないかというのが持論です。
例えば下の動画のビジャなら、 タンウンタンウンタッカタンウンタンのように抜いていきます。
切り返し直前に軸足を引きずるように2度着きしているステップを厳密に擬音化するなら、
タンウンタンウンタツッカタンウンタンとなります。
ちなみにメッシの2ステップ(詳しくは今後ビデオを載せる予定です)の場合
タンウンタンウンタッカタンタウンタン
のように抜いて行きます。メッシは切り返し動作に入る直前にステップワークがとてつもなく細かくなることがあります。敵の狙いを半拍ズラしてすり抜けるような。
他にもタタンタタンとかンタンタッカとかステップワークを変化させるだけで無限にフェイク動作のバリエーションが生まれます。
2拍子のままでもスピードを活かせば抜いていくことが出来ます。が、2拍子のまま方向を変化させると過度に筋肉を使うことになり、結果的に動作自体が遅くなることがあります。故障の原因にもなりかねませんので筋肉系選手以外にはオススメできません。
子供にフェイク動作を教えるときは動作の大きさや速さだけを言及するより、上記のような音やリズムを用いて指導すると、直感的に伝わるかもしれません。
「ここはタタンと行くんだ」とか「タッカタンって感じでちょっとタメるといいよ」とか
■民族音楽:複合リズムとドリブル
それで音楽についてなんですが、世界中に広まった音楽の起源は元々はアフリカ大陸にあるらしいのです。人類の祖先が元々は一つで、アフリカ大陸からヒトの祖先達が世界中に移動していったことを考えても納得出来る事実だと思います。
このアフリカの音楽の根底をなすリズムは何かと言うと、3です。アフリカ源流のリズムは3拍子が基本なのです。3拍子の音楽は祭事に用いられます。二足歩行をする人間が自然に生み出せないリズムとして、3拍子は神様を地上に招くときに奏でられたと言われたとか言われないとか。
以前の記事にも書いたように、アフリカだけでなく現存する多くの民族音楽では3拍子あるいは3連符のリズムが用いられています。 中には2拍子と3拍子を曲中に入れ替えるものやポリリズム(複数の奏者が違うリズムを演奏する)といったものまであります。初めからドリブルのリズム変化に親しみやすい音楽が海外では奏でられていると考えることも出来ます。
近い将来、アフリカ出身でとんでもないテクニックとフィジカルを備えたストリートサッカー出身のスターが現れるんじゃないかと妄想も膨らみます。
一方、日本の伝統音楽の基調となるリズムは2拍子でモノリズム(複数の奏者が同じリズムを奏でる)と言われていますが、民俗音楽である祭囃子や民謡などではハネたリズムいわゆるスウィングが用いられます。ドッドドッドドッドドッドという和太鼓の合奏などが良い例です。これもいわば3連符の仲間です。日本人は祭囃子や民謡に親しむことで、ドリブルに独特のリズムが出るようになるかもしれません。
日本人のサッカー少年少女達には是非将棋と和太鼓を習ってもらいたいと強く思います。
こんな風に考えていると、ブラジル→サンバ→ジンガ→ステップワーク→ドリブルのような関連性が少し見えてきて面白いです。
はじめに戻りますが、「自然なドリブルの姿」をそのまま維持してプロ選手として活躍するのがロナウジーニョ・ガウショであり、メッシであり、香川真司です。特にロナウジーニョはスピードに乗った直線的なドリブルをする際でさえ、ステップワークの訛りがありますね。
すいません
返信削除リズムの変化の大事さというのはわかったのですが、リズムの表現で「タッカ」というのがどのようなものかよくわかりません
できれば教えて欲しいです。