footballhack: トランジション理論(3)

2013年11月5日

トランジション理論(3)

トランジション理論 001


前回は現代サッカーのトランジション理論を理解するための風水図を入手しましたね。今回はその図の意味を説明していきましょう。

まず下にトランジション風水図を確認。


トランジション理論 002

ここで矢印の数を数えると12本あります。サッカーには12の局面があるということです。

12の局面を縦軸横軸に攻守とスピードの属性で分けて表にすると、トップ絵のようになります。

トランジション理論 001

見方としては、左の縦軸に先に起きた局面、上の横軸に後に起こるであろう局面が記してあり、それぞれが交差するところでトランジションが起きるという意味です。


この表を使えば、サッカーで起こりうる12のトランジション局面を洗い出すことができます。

全て洗い出すと下のとおりになります。1行目2列目から右に

速い攻撃→遅い攻撃
速い攻撃→速い守備
速い攻撃→遅い守備
遅い攻撃→速い攻撃
遅い攻撃→速い守備
遅い攻撃→遅い守備
速い守備→速い攻撃
速い守備→遅い攻撃
速い守備→遅い守備
遅い守備→速い攻撃
遅い守備→遅い攻撃
遅い守備→速い守備


サッカーではこの12のトランジション局面に加えて、セットプレーの攻守とセットオフェンスの攻守があります。全部合わせて16個の局面があると僕は考えます。ですから完璧なチームを作るには16の局面全てを別個にトレーニングしなければなりません。まぁ実際はそんなことはないんですが。

一般にはサッカーは4つの局面で知られています。攻撃、守備、攻守、守攻。セットプレーの攻守を加えて6つの局面を練習したとしても、上記のトランジション理論のうち8分の3しかトレーニングできていないことになります。これではドルトムントやバイエルン・ミュンヘンにはかなわないでしょう。残りの8分の5に手を付けたのがドルトムントやバイエルン・ミュンヘンなのだと考えています。クロップやハインケスはきっとサッカーの局面を16分割しているでしょうから。

そこでこのトランジション局面を特徴づけるために、ひとつづつ名前をつけてみました。

トランジション理論 003

例えば、一番左の列の上から3番目には「ショートカウンター」と書いてあります。これは先に速い守備つまり積極的なプレッシングを掛けて、その後にボール奪取し速攻へつながったので「ショートカウンター」と記しました。

適当に便宜的に名前をつけただけでこの名称が局面のすべてを表すわけではありません。なので注意してください。例えば、行1列2では被カウンターとありますが、必ずしも後方へのハイスピード守備への移行だけを表すわけではありません。ドルトムントが得意としているロングボールの放り込みからの前プレもこの位置に当てはまります。

前に移動するか後ろに移動するかも局面を分ける要素となります。

こんなことぐだぐだ書くのは選手としては全く必要ないんです。指導者とか監督とか、トレーニングオーガナイザーはこういった分析手法が有効ではないかという提案です。もちろん、戦術オタクの観戦者にも面白い話でしょう。

今回出した図と表がどういった思考で出てきたのかについて次回書きたいと思います。何度説明しても自分で読んでみてもよくわからないので。改めてやります。基本的にこのブログは思考の垂れ流しなのでまとまった精錬された文章は期待しないでください。

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