では動画をば
❏後ろ向き旋回を囮に使う技術
画像を抜き出してみました。
2:17のシーンです。
横パスを横向きで受けようとしています。イニエスタの左からラスディアラが猛然とアプローチに行きます。
ここで体を開くように右へ旋回する動作を入れます。
こうすることで、いなす技術である「回転」とターンを使う素振りを見せます。
ラスはそれを見てアプローチの軌道を右方向へ修正します。
イニエスタはここで逆方向へ旋回し始めます。
ボールタッチ
肩越しに後方のラスを視認している点に注目してください。
体を倒し、急旋回
見事いなしました。
このあとの右アウトサイドでのストッピングも見事ですので参考にしてください。
❏敵から離れるトラップ
この技術は「回転」でも「移動」でもないんですが、ビルドアップ過程において重要ですので取り上げました。
お次は2;51です。
後方からパスを受けるとき、真後ろからDFが迫ってきます。ただし彼との距離は密着しているわけでもなく、数メートルほど開いています。
こんなときは迫ってくる敵から離れるようにトラップすると時間を稼げます。
コントロール
ボールを弾くようにして、敵のアプローチの方向と同じ方向へ逃げます。
すると敵と距離を保つことができます。
余裕を持って
90度パスで逆サイドへ
見事ですね。
お次も同様のプレーを。3;50付近です。
ビルドアップのパスを受け、後方からプレッシャーがかかります。
ボールを弾き
距離を取る。
アウトサイドで角度をつけるパスを味方に送ります。
このプレーの注意点は、敵がある程度離れている状況で行うことです。密着あるいは近距離(1m以内)で行うと、コントロール後に敵にボールを奪取されます。
なぜなら、通常ボールを止める瞬間は移動スピードが0になり、比べて敵はアプローチのスピードを加速させるからです。この瞬間の移動スピードの差で体を寄せられてしまい、弾いたボールと自分の間に敵の侵入を許す格好になるからです。
イニエスタやシャビが上記のプレーを成功させられる要因は、彼らがワンタッチでの叩きパスや回転を使ったいなしトラップを可能にする姿勢を維持しているからであり(ニュートラル姿勢)、これによって敵にアプローチの意欲を削がせてしまっているからです。「ここでダッシュして詰めても簡単に捌かれる(あるいは左右にターンされる)から意味ないや」と思わせてしまう時点でシャビ・イニの勝ちです。敵から離れるトラップのあとは、余裕を持ってターンして前を向いても良いですし、上記のように攻撃方向に角度をつけるパスを送っても良いと思います。
トラップのプレーイメージを豊富に持つという意味でこの技術の習得は中盤中央でプレーする選手には必須といえるでしょう。
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