footballhack: ポストプレーとポケットプレー2

2011年1月31日

ポストプレーとポケットプレー2

前回に引き続きFWの選手のポストプレーとポケットプレーについてのやりとりを御覧ください。

・香川が相手陣内でプレーする時、ポケットにすっと入ってきてボールを受ける事が多いよね。そこで自分で前を向くか、誰かに預けてついてきたDFの裏を狙っ たりしてる。ポケットと裏に出来たスペースを効果的に行き来して得点に絡んでいるように見える。

そのとおり。香川は縦のギャップを自分が作ったり、自然発生したスペースに上手に入ったりしてチャンスメークしている。そのサッカーセンスにはあっぱれというしかないよ。

・ドルトムント3トップだけど、4-4-2の2に入ってこのようなシャドー的な動きをするのは全然ありだと思う?


ドルトムントは4-2-3-1でこれは見方によっては4-4-1-1で2トップは縦の関係ととることもできる。つまり、4-4-2でも一方のFWのポケットプレーが有効ならばチーム内でポケットプレーが許されるということになる。アリアリです。

4-4-2の2でポケットで受けるのが得意なタイ人が一人いた。そいつも、ポケット、裏を行き来してた気がする。守備の時もDFにプレスよりもボラを見てた。そういう役割がそいつにはあったな。 

ただし、チームのつなぎ、ビルドアップにおいて横パスが少なすぎる場合、2トップを縦関係にしておくと、ピッチの横の幅をFWがカバーできずに攻撃が組み 立てられない事態が起こる。プレミアの中位以下のチームにこの傾向は強い。2トップを横並びにすることで、FWの横への運動量を分配してバランスのいい選 手配置を志すチームだと、必然的にポストプレーの頻度が高まる。ポケットプレーは中盤のパスワークの上手さがあってボールホルダーに余裕があって初めて可能になるプレーってことだね。

・僕はスペースなんてのは相手DFのちょっと前と、裏くらいしかFWの時意識した事がないから、
ポジショニングの技
っていうのは新しく身につけないといけない要素だと思うんだけど。。。 

これが出来るようになると、意外とスペースってあるなっつう感じになるとおもうし、よりスピーディーにプレーすることが求められる。つまり、サッカーが面白くなるってことです。

それと香川を見ていてきづいたことなんだけど、彼は抜けてくるパスを狙うのが非常に上手い。どういうことかというと、先日のクサビとスルーパスの見合いで 紹介したポストプレーヤーを追い越す動きのこと。香川はクサビが他の選手に入りそうになると、必ずそのポストプレーヤーの近くを通るようにして、クサビのパスの進行方向とクロスするように動く。そこにボールがこぼれてくることをあらかじめ予測しているような動きをする。

今思った。MFがシュートすると思ったとき、出来るだけここにキーパーがこぼす、と予想して飛び込んでいく。この能力は他の外人やタイ人より高い と思ってるんだけど。この能力をもっと低い位置で使えばいいのか?つまり、あいつにクサビが入ってここにこぼれる、という予測をするということ。 

例えばクロスに合わせる時もそうなんだけど、ドルトムントでは常にバリオスというファーストターゲットがいて、香川はそのバリオスの裏に走りこむようにする。すると、クロスがズレたとき香川がボールに触れる。このときバリオスが囮になるためDFは香川へのマークが疎かになる。常にファーストターゲットの裏に走りこむ香川は、「このへんにボールが転がってきそうだな」っていう感覚が鋭いと言える。練習したり観戦したりするときもこのボールの動きを意識できるかどうかは雲泥の差だと思う。

裏を狙う動きについてもこれから書くつもりだけど、簡単に説明する。裏を狙うかあるいは足元で受けるかの判断はDFの動きを基準にするといい。 DFが足元を狙っていれば出し手と受け手は裏を狙う、その逆もしかり。たまに、出し手と受け手の意思疎通が上手くいかずスルーパスが通らないことがあるけど、どっちが悪いかの判断はその時のDFの動きを基準にするといい。出し手も受け手もDFの動きに合わせてプレーの選択をすれば理論上、意思疎通が取れないことはない。まぁ難しいけどね。

最後にビジャとボージャンについて。Aにとってはビジャの動きはかなり参考になると思われる。体が小さい、スピードがある、ポケットポジションからワンタッチプレー、そしてポケットポジションでのポジショニング動作から裏を狙う動き。あれだけパスが回るチームだからってのもあるけど、動きの質は高いよね。

反対にボージャンは身体的特徴はビジャに似てるけど、率先してポストプレーポジションに入る。ワンタッチで出し手に落とすけど、DFは全く崩れない。とても非効率な動きをしていると言わざるをえない。ポストプレーに向かない選手が率先してポストプレーをするとどうなるかという悪い意味でいい例だと 思う。

まぁバルサばっか見ててもあんま参考にならんかもね。あんなサッカー出来るチームは他にないわけだし。プレミアの中堅か下位チームを見るほうがいいかも。スパーズのデフォーもいいよ。でもプレミアのFWはみなガチムチだからダメか。チビFWがいて4-4-2でリーグ中位以下っていっても思いつかなんだよな。

あとはFWがフリーで前向きにボールを受けたら、そこには必ずDFが近づけなかった理由があるはずだから、そういう場面に注目して観戦するといいかも。常に疑問を持って観察することで見えてくるもんがあるもんだよ。

プレミアの中堅下位は見ていて窒息しそうになるね。
上位チームと対戦する時のテベスとかならいい見本になるかな

タイのリーグは観たことないけど、きっとJに似てスピードある選手が多いんだろうな。意外とヒントはJリーグに隠されていたりして。

次→FWの動き 差金の動き


2 件のコメント:

  1. ドルトムント土曜日, 12月 31, 2011

    コメントします。
    上の記事の上から5行目の「縦のギャップを自分が作ったり」というのは、例えばどういう動きなのでしょうか?

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  2. @ドルトムントさん ワンツーやチェックの動きでマーカーを引きつけてからその裏のスペースに入り込む動きのことです。

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