では、切り替えて本編と行きましょう。今回は、数あるトラップの種類のうちのひとつである「エジルターン」について解説してみましょう。
グラウンダーのパスを敵と離れた状態で止める時は、
ファーストタッチの質は同じ予備動作から変化出来る角度の大きさによって決まる
これが一応僕が定めた狭義の定義です。ファーストタッチの上手さっていうのはいかに守備者の予測を外すかということに尽きます。だからキックするまでに何タッチしたかとかボールを置き直したとか、だからファーストタッチが下手とかいう議論は不毛なのです。守備者の予測を外すには、同じ予備動作から様々な方向に変化できるトラップを身につけておく必要があります。あれっ!?これどこかで聞いたことありませんか?正しいインサイドキックと同じじゃないですか!!
トラップのうち、正しいインサイドキックの表変換に相当するのが香川ターンです。これはまた今度やります。
では裏変換をトラップでやるとどうなるか、それがエジルターンです。詳細はまた今度やりますので、ここでは先ほど作成した動画の解説を中心にやりましょう。
解説
ニュートラル全身でパスを待ちますボールを迎えに行きます。一歩寄ります
軸足より前でファーストタッチします
足を下ろすように接触することで、ボールの下半分を切ります。この時、インサイドを使うのではなく、親指の付け根辺りを使います。爪先を斜め下に傾けて脱力するとうまくいきます。
回転がかかりボールは少し浮きます。
軸足を前に放り出して接地し、踏ん張ってターンします。
ボールは回転で勝手に後ろに転がっていきます。
手前に止めるように見せて後ろにわずかに流します。DFを背負った状態でもハマれば上手く出し抜けます。
軽く体を浮かして空中でボールを捉えます。
香川ターンとの見合いにも使えます。
ちょっとずれたパスに対して
寄っていきます
青の矢印をフェイクに使って、赤矢印方向へ変化します。やり方は同じ。爪先の横付近(拇指球の横)でボールを上から下に切る!
反転が遅くなるのが難儀ですが。
ここからスネコンできたら確実に抜けます。
以上、いかがでしたでしょうか?明日から使ってみてください。まずはクローズドな練習で出来るようにすること。そして、徐々に実戦形式の練習の中で試すこと。練習の中でたくさん失敗をして改善していくこと。そして、成功体験を重ねて自信を得たら試合中も自然とできるようになっているでしょう。
サッカーの上手さはノウハウで決まらない。最近すごく実感することです。じゃあ何で決まるのか?多分、すごくオカルトな話になってくる気がします。それを解き明かすまで研究を辞めることはないでしょう。
いつも楽しく拝見しております。
返信削除>他にあんなにうまい人がいるのに僕みたいな下手糞が何言ったって説得力ねぇだろてな感じで。
他のうまい人の多くは、詳細な技術の説明を求められても「反復練習しかない」とか「できるようになったときのことはもう覚えてない」とか「うまい人から盗め」と回答するでしょう。
というか僕はそういう人にしか会ったことないです。
レベルに関係なく、何が重要であるか地図を示し、方法をきちんと説明し、広められる方は貴重だと思います。
頑張ってください!
いつも読んでくださってありがとうございます。
削除実際は上手な選手ほどプレーへのこだわりが強く、自分のプレーの正しさを強く信じていますし、繊細な感性を持ち合わせています。ただし、言語化が苦手なようで、それがサッカーの言論空間の問題でもあります。これからもよろしくお願いします。
毎日毎日見てます。
返信削除とても勉強になるし見ていてとても楽しいです。
更新とても楽しみにしています。
これからも続けていってください。
ありがとうございます。どこが見づらいとかわかりにくいとかあったら教えて下さいね。
削除参考になるトピックばかりで非常に重宝しています。
返信削除このエジルターンですが、ブスケツターンと同様に体の正面へのプレーとの見合いにして使えることはわかったのですが、両者はどのようにして使い分けるのが有効でしょうか。