footballhack: クロスのトレンド2

2011年5月28日

クロスのトレンド2

前回はクロスを上げる位置と有効なクロスの球種の関連性について書きました。それをふまえてこれからクロッサーの視点からDFのどこを抜けばどんなクロスになるかということを考えていきます。

■ クロスの成功率は低い
よくクロスの質がうんぬんという言葉を解説者から聞きます。この言葉を聞くたびに「おいおいそれはちょっとクロスに期待しすぎだろ」とひとり思うわけです。なぜそう思うかというと、クロスの成功率というのは一般に思われているよりずっと低いからです。

こちらのブログを参照していただけると分かりますが→「クロス本数、成功率、13節現在」by Uchi-News, クロスの成功率というのは本来そんなに高くなく、1割から3割くらいにとどまるようです。(データの母数が多くないので一概には言えませんが。)

これはシュートの枠内率に比べても比較的低い値です。(参考→意外と高かったJリーグの枠内シュート率」byサッカーコラムJ3コラム+) 枠内シュート率は概ね30~40%におさまることが多いようです。

つまり、クロス成功率<枠内シュート率、という図式が成立します。
それゆえ、クロスの質に言及する際にはクロスの成功率の低さを念頭に置いて考えなければなりません。「クロスの精度が~」 などと宣う方々は、きっとシュートが枠内にバンバン飛んでいくような某テレビゲームの世界と現実を綯い交ぜにしているに違いない!


などと過激な物言いをしてしまいましたが、ここで言いたいことはクロスとは非常に難しいプレーのひとつであるということです。何故かというとクロスを成功させるには、克服しなければならないハードルが複数存在するからです。

■ クロスの障害
クロス成功のための条件
  • 助走の問題1 なるべく角度に余裕を持ってボールにアプローチする 
  • 助走の問題2 なるべく遅い速度での走行中にキックする
  • キックの問題 ミドルレンジ~ロングレンジの距離を確保する
  • プレッシャーの問題 なるべくDFから離れたところからキックする
この4つがクリアできたときに初めて質の高いクロスを期待することが出来ます。もちろん選手の能力によってはダッシュしているときに体の真横方向に カーブをかけた速いボールをDFと競りながら蹴れる選手もいます。しかし、そのようなハイパフォーマンスを発揮する術を僕は知りません。(偏に高い身体能力のなせる業だと思います)

そこでここで考えるのは4つ目の問題、DFからのプレッシャーを回避してクロスを上げる方法です。

長くなるので次回に続きます。

次→クロスのトレンド3

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