footballhack: サッカー選手の最終評価

2011年5月21日

サッカー選手の最終評価

今回はサッカー選手の最終評価はどのような要素で判断されるかということについて、持論を展開したいと思います。

結論を先に書くと、サッカー選手の評価は

キック

ヘディング

運動量

で決まると思います。
選手の評価を決めるには、その選手の個々のプレーについて言及しなければなりません。個々のプレーは、始めにボールを受け止め味方に有利になるようにボールの行方を変化させる、あるいは相手選手の持っているボールに触れて相手の意図しない方向へボールの行方を変化させることの2つに分類できます。

重要なのは個々のプレーが完結する際にはボールが体から離れていくということです。

サッカーとはシンプルに言うならば、ボールの行き先を変化させて相手ゴールの中に運ぶというスポーツです。

つまり、ボールに力を加えて体から離すときに、その選手の技術力、戦術力、体力、精神力が集約されると言いたいのです。そこでキックを見ればその選手のパフォーマンスを確実に評価できるのではないかと思い至ったわけです。(キック練習の時のキックではなくて、あくまで試合の中で行われたキックに限定して考えます。)

キックと一口に言っても、シュート、パス、クロス、クリア、タックル、ボレーなど様々ありますし、ボールに力を加えるという意味でヘディングを見ることも評価を与える際には重要になります。枠内にシュートできるか、きちんとパスやクロスを出せるか、遠くにクリアできるか、タックルでボールを奪えるか、高く遠くにヘディングできるかということが大事なのです。

最近では欧州の試合を中心にデータ開示が盛んに行われるようになりました。選手のパフォーマンスを分析する際には、枠内シュート率、パス成功率、ボール奪取機会などを見るとその選手の評価を客観的に分析できると思います。

こういった理由からキックとヘディングが選手の評価を下す際に重要な基準になると考えています。反論を恐れずに言うならば、キックとヘディングを満足にできない選手は、いくら戦術理解度が高くても足が早くても身長が高くてもドリブルが上手くても、評価に値しないということです。

加えて運動量も重要な指針になります。運動量が多ければそれだけボールに関わる頻度が高くなるということです。より高い運動量を発揮できるチームがゲームを制するという傾向は、現代サッカーにおいてより顕著になってきています。ですからたくさん走れる選手の評価が高まるのは当然のことなのです。

以上の3点、キック、ヘディング、運動量は素人が見ても玄人が見てもはっきりと分かる評価点であり、それゆえこの3つを無視し、別の価値基準により高い優先順位を置くことはサッカーというゲームを見誤ることになると思います。改めてキックヘディング運動量の重要性を確認して、観戦や分析やトレーニングができると良いと思います。

8 件のコメント:

  1. 再開されたのですね。

    トラップについてはいかがお考えでしょうか?

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  2. ご無沙汰しております。
    再開されたんですね!

    3.11以降も更新なかったので、
    勝手に安否を心配していました。

    とても嬉しく思います。
    これからも拝見させていただきます。

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  3. >しゃーぷさん
    ご心配お掛けしてすいません。3.11以降、考えさせられることが多々ありまして、更新に手が回りませんでした。

    サッカーは平和の上に成り立っていることを改めて感じたとともに、サッカーは社会の中である種の目眩ましであるかもしれないと、見方を改めました。

    これからもよろしくお願いします。

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  4. トラップも重要な評価点です。ですがここには含めませんでした。理由はすこし荒っぽいですが、トラップをミスしてもキックで挽回すればよいということ。キックを見ればトラップについても評価が可能であるということ。トラップの質だけに囚われて全体のプレーの良し悪しを見失ってしまうことの方が怖いという3点です。

    つまり選手を評価する際に選手目線になるか監督目線になるかの違いだと思います。

    良いトラップはその後のプレーを楽にさせますし、良いプレーを行うにはトラップの工夫が不可欠です。選手あるいは観客目線でサッカーを考える場合、トラップは吟味し甲斐のある評価点だと思います。

    監督目線の場合、「あいつはトラップが上手いから中盤で使おう」とはならないと思います。どちらかというと「あいつはパスがさばけるから中盤で使おう」あるいは「狭い局面を打開できる(その後シュートやパスに繋げられる)から中盤で使おう」という風になるだろうと思います。

    このブログではプレーを向上させるためのトラップの工夫についても書いていきたいと思っています。しかしこの記事で言いたかったことは、あなたを評価するコーチやスカウトは工夫されたトラップなんて見ていないよということなのです。監督が評価する点はあなたがシュートやパスやクリアによってどれだけチームに貢献したかということなのです。ここを間違えてしまうといくら才能があっても、評価される選手になることはできないと考えています。

    コメントありがとうございます。またよろしくお願いします。

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  5. キックや運動量は練習で鍛えれますし、一人でも出来ます。ただ、ヘディングはなかなか練習できないですよね。身長が低い選手でも落下地点や体の使い方で競り勝てるのは分かるんですが、それはゴール前でのことですし、silky skillsさんの言いたいことは、ルーズボールに競り勝てることが評価につながるということでしょう。例えばゴールキックやロングボールなどの競り合いですと、やはり身長が関わってくると思います。ただ、身長が低い選手はsilky skillsさんが別の記事でも書いていたとおり、背が低い=足が短いので、2歩1触で有利ですが、やはり背が高いか低いかでは、高い選手のほうがサッカーでは有利なのでしょうか?背が低くてもシャビやメッシのようにいいプレーができるということは当然分かっているのですが?

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  6. 質問が抽象的すぎて回答に困ります。背が低くてもヘディングで勝つあるいは負けない方法はいくつかあります。自分の特徴を考え、工夫してください。

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  7. 最終評価の「ヘディング」というのは、「ルーズボールを先に拾える選手」と考えていいでしょうか?

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    1. ルーズボールを拾う能力も大事ですが、やはり評価に値するのはヘディングそのものです。

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