footballhack: メッシのドリブル3-4 さらにステップワーク

2010年8月11日

メッシのドリブル3-4 さらにステップワーク

ここまで、ステップワークについて解説してきました。メッシのステップワークは敵を欺くと同時に、自らの身体をコントロールするために、無駄な動きが一切そぎ落とされた芸術だということがわかりました。

今回は補足として、

メッシのステップワークはラグビーのステップワークに似てる

ことと、

メッシはさらに細かい足の踏み替えを行っている

ということを書いていきます。

これを見てください。↓


特に3:00から始まるシーンではボール保持者が幾度となく足の踏み替えを行って敵を欺いています。

このステップを図にしますと、



となります。青い楕円は腰を表しています。慣性と重心のコントロールで見かけとは反対の方向に進んでいくステップです。このとき4歩目の左足には相当の力が加わります。

この重心移動の仕方は、GKのPKストップのステップワークやスノーボードやバスケットボールの動きにも似てると思います。

ではこれをサッカーに応用すると、↓



となり、メッシの動きとそっくりになってきます。個人的にはラグビーの派手なフェイクより、普通のランニングからあっという間に方向転換してしまうメッシのほうが美しさがあるように思います。


また、さらに細かいステップを刻んでる件についてですが、これは動画がないので説明しがたいんですが、ひとつ記憶に新しい場面を言うと、南アW杯のアルゼンチン対韓国戦で見せた、前半終了間際のメッシのチップシュート。このシュートを打つ前になぜかメッシはターンをするのに2タッチしているんです。

右に流れたボールを左足アウトサイドで一度止めて、体制を立て直してからもう一度タッチして左に流して、シュートを打っています。このときのスムーズさというか速さが半端なく速く、しかも4人くらいいたDFと全く逆の動きをして、シュートのためのスペースを見つけています。↓


こういった、ターンをするのに2タッチする動作は他の場面でも多々見られます。

こうすることで、1タッチでボールを止めて相手の動きを見てから、2タッチ目で確実に相手の逆を突くようにしているんではないでしょうか。

それにしても、このときの足の踏み換えの速度は異常です。

追記:メッシの細かいステップからのターンをここでは2ステップと命名しました。2ステップの詳しい説明については右の「メッシの2ステップシリーズ」を御覧ください。

次は→メッシのドリブル タックルをかわす

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