footballhack: 本田圭佑がミドルシュートを絶対にふかさない理由

2013年9月14日

本田圭佑がミドルシュートを絶対にふかさない理由



ミドルシュートをネットに突き刺すように決めるとかなり気持ちいいですよね。でもなかなかそんなシュートは決まりません。ふかしたり横にそれたりDFに当たったりします。なかでも枠上にそれるシュートは味方からの批判の矢面に立たされます。

「枠だよ、枠!!ふかしたらノーチャンスなんだよ!!低く抑えないとリバウンドもないんだから」

ネット界でいわゆる『宇宙開発』と言われるシュートミスはリアルでやるとかなりヒンシュクモノです。そこで今回はミドルシュートをふかさずに蹴る方法を考えたいと思います。




では動画を!!





販促動画ですが、僕は買ってませんし、内通者でもありません。ただ、久保選手のきれいなフォームを発見してしまったので紹介しているまでです。

この動画の1:13から始まる久保選手のキックのスロー映像をよく見てください。

足のどこで蹴っているかをよく見てください。

次に先日の本田圭佑のワールドクラスのミドルシュートです。この試合を録画した人はこのプレーをスローで何度も見てみてください。特にゴール正面から撮ったリプレイを見ながらフォロースルー時の蹴り足の足首の返り方をよく見てください。





このプレーは本当にレベル高くて、逆足方向から来たボールをワンタッチでブスケツターンで利き足にボールを置いてます。そこから2歩でキックしています。それであの威力ですから本当にワールドクラスです。ボールが地を這うくらい低かったらGKの手も届かなかったかもしれません。ほんとにあと少し詰めが甘かったかなというとこです。しかし、歴代の日本代表選手にはできなかった次元の違うプレーなんです。



  トップクラスのミドルシュートの蹴り方

それで本田圭佑のシュートはほとんどがこの蹴り方で蹴られていて、足首を伸ばして爪先で蹴るんです。フォロースルーの時は足首に力が入っていないため足首が上に返ります。




また、香川真司も同じ蹴り方でゴールを決めました。


香川シュート from silkyskill on Vimeo.


このキックを行うと、地を這うような低い弾道のシュートを蹴ることができます。理由?知りません。なぜかは大事じゃないんです。こういう根本的な技術を取り扱う場合には。どうやってやるか、そしてその効能と期待できる成果さえ知ってしまえばこっちのもんですよ。


  悪い例(凡庸な例)


じゃあ普通の蹴り方とはどう違うのか。それにはこのGIFを見てもらいたいと思います。




普通、強烈なシュートはインステップで打つべきだと教わります。しかし、これだとスイートスポットに当てないと真っすぐ飛びません。微妙なイレギュラーの時、ボールと足の接触面が上を向いてしまい、簡単にふかしてしまいます。

また多くのヒトはニュートン力学を信望しているんですよね。強いキックをしたければ足の硬い部位で蹴るほうが良いという盲信にかられています。しかし、ボールを遠くに早く飛ばすという目的を考えると、弾性と力積を使うほうが効率を上げられます。連続体力学です。ボールと足は完全な剛体ではないんです。

つまりボールを潰して、接触時間を長くするのです。これを実現できるのがインステップに見せかけた爪先キックです(名前がないので募集中)。足首が変形して上に反る過程でボールにしっかりと力を伝えられます。しかも、普通のインステップと違ってボールを斜め上から押しつぶすように蹴れるので、多少(CM単位)のバウンドでも気にせず低い弾道で蹴れます。

インステップだと足首が相当柔らかくないとボールを上から抑えるように蹴ることができません。あるいは斜めに侵入して傾けて蹴るか。いづれにせよ、普通のインステップは高い技術と身体能力(足首の柔らかさ)が求められるのです。

この動画は凡庸な例の典型です。





良い例と悪い例の見分け方はフォロースルー時の足首の返り方です。フォロースルーの時、足首が伸びたまま固定したようだと、それはシュートに向いたキックではありません。反対にベロンと上に反っているとそれはシュートのうまい選手のやることです。Jだと鹿島のジュニーニョがよくこれをやるので見てください。

例えばこの例は、反例として挙げられます。



このようにボールが浮いていて地面の上にない場合、足首を固定してインステップで蹴ったほうが良いキックになります。爪先を使うのはボールが地面を転がっている時だけで、浮いている時は物理的に上手く叩けませんからね。

本田圭佑という選手はこのキックが異様に上手くて、それでいつもミドルシュートを枠内に飛ばしているんです。しかしこれは足首が強くないとできないキックでもあります。やはり少しの才能は必要です。方法論が正しいからといって常によい成果を出せるわけではないんです。良い成果を出せるかどうかは相対性によって決まり、それはいわゆる才能、僕の言葉では『神通力』といって、理屈で説明できない部分で決まるのです。それを忘れてはなりません。

だからといって才能がないからサッカーを辞めるのではなく、正しい方法論を継続することで自分が向上すると信じてやるしかありません。神通力はコツコツとした努力によってのみ向上すると信じています。今現在、上手くて才能がある選手でも、努力を怠ればいつサッカーの神様にそっぽを向かれるかわかりません。サッカーの神様に愛されるには、サッカーを愛するしかないのです。なんて熱っぽくなってしまいましたが、あなたのシュートが外れたからといって僕が責任を取れるわけではないので、そこだけは勘弁して下さいね笑。

みなさんが明日からのシュート練習が楽しみになれば、やった甲斐があったというものです。



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