footballhack: ポストプレーの上手い選手がよくやる方法

2013年8月1日

ポストプレーの上手い選手がよくやる方法

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トラップとボディコンタクト、それにポストディフェンスの技術の三つ巴の駆け引きを今日は紹介します。まずはこんなシーンを想像してください。

浮き隠し 001

FWがDFを背中に背負って浮き球をコントロールするシーンです。ポストプレーと巷では言われます。体格の差で成否の可能性が変わってくる、いわゆるフィジカル能力に依存したプレーと言われがちですが、このプレーにもれっきとしたテクニックが存在します。

まず、守備からです。守備者はFWに体を抑えられてしまうと何もできないと考えられがちですが、少しは抵抗を試みたほうがよいでしょう。最も普遍的な対抗策はこれです。






浮き隠し 002

FWがトラップ後にボールを体から離してポンポン弾ませていたら、脇の下から脚を伸ばしてボールにアタックに行きます。浮き球のファーストタッチ後というのは油断しやすいんで狙い目なんですね。

お手本はコエントラン様です。



浮き球処理に対して無策なOFにはこれが非常に効きます。高校生相手ならこれだけでスローインを全部カットできる勢いです。

じゃあ無策じゃないOFはどうするかというと、ボールを懐に収めてしまいます

浮き隠し 003

この位置にあると守備者が蹴りに行ってもスカすか、腹ごと蹴ってしまうことになるので、失敗します。ファール取られたりするのが定番ですね。

優秀なポストマンはボールを地面に置いておくより、瞬間的に浮かせて自分の懐(胸、腹、下腹部、大腿、膝頭、スネ)にほぼ密着させるように確保するほうが、確実にボールを守れることを知っています。

またそのほうが両足を地面につけておくことが出来るのでボディバランスの維持に有利です。背中押しというコンタクト技も使えるので一層競り合いには有利と言えます。

浮き隠し 005

お手本動画です



バスケの神様ジョーダンもそうだったように、スクリーンからターンを決める時はボールを守るために懐に隠します。相手から見えなくすることと守備のアタックが届かなくなるのが理由です。

小手先のテクニックを必要としませんし、ボディバランスを安定させることができます。なにより競り合いながら発揮する技術としてこれ以上自然体で安定した動作はないでしょう。

浮き球を止めるときだけでなく、ゴロパスをポストで受けるときも、一旦少し浮かすようにして懐に隠すとうまくいく時があります。

浮き隠し 004

この場合は2タッチ目を肩、胸、腿で行うと先ほどのコエントランタックルが届く前にターンを決められます。

例えば、動画内のベンゼマなんかこういうプレーが非常に上手くて、

初めのシーンではトラップをスネまで浮かせてターンしてます。

スクリーンショット 2013 08 01 4 13 14

次のシーンはもっと上手くて

スクリーンショット 2013 08 01 4 14 05

ショーバンできたパスをわざと浮かし、

スクリーンショット 2013 08 01 4 14 25

インステップで触ってアウトに流します。こうやって垂直方向にトラップを浮かせると、背後のDFから死角になるところにボールを隠せます。するとDFの反応が一歩遅くなり、後手を踏ませることが出来るのです。

スクリーンショット 2013 08 01 4 14 31


次の瞬間、ベンゼマはボールに向かっていますが、DFのサパレタは重心が左に寄っています。ボールが見えなかったので反応が遅れ、急いで右にターンしようとした結果、体勢が崩れてしまいました。

スクリーンショット 2013 08 01 4 14 37

そしてここでベンゼマの無慈悲な鉄槌、「手押し」が使われます。完璧に姿勢を崩した状態から右足を思い切り伸ばしたサパレタと、トラップからターン、手押しまでが一連の計画のもとに行われたベンゼマとの勝負の行方は???まぁ明白ですよね。

スクリーンショット 2013 08 01 4 14 43

どちらがボールに触るかわからないシーンではありましたが、姿勢を崩したサパレタは復元不可能なまでに倒れこんでしまいました。もしこれがルーズボールになったら・・・誰が拾うかは明白です。

スクリーンショット 2013 08 01 4 14 49

さっそうとかわすベンゼマ


次はベンゼマがマスチェラーノを手玉に取るシーンです。

スクリーンショット 2013 08 01 4 14 54

クサビを受けたベンゼマは足を縦に入れてボールをコントロールすることで、左右への見合いを作り出します。画像で言うと、青矢印をフェイクにして赤矢印の方向にターンをします。

これに見事に引っかかったしまったマスチェラーノはベンゼマと入れ替わってしまいます。

スクリーンショット 2013 08 01 4 15 00

以前紹介したエジルターンに通じるものがありますね。これをやるとボールが自然に浮くので、スネを使ってボールを隠すことができます。左右への見合いに加えてボールを隠す、そんな効果まであったんですね。

スクリーンショット 2013 08 01 4 15 08

世界最高のフィニッシャー(と認めざるをえない)クリスティアーノにパスを渡してゴール!!

イグアインじゃ絶対できないプレーでした。

まとめると、コントロールというのはピッタリと静止させるのが良いわけではないということです。回転をかけるのは当然のこと、時には浮かすほうが良い場合もあります。特に、ポストプレーの時は背中押しと浮かしトラップを併用すると、高度な駆け引きを実現できるのでオススメです。

3 件のコメント:

  1. 本シュッパのめでとうございます。いつも見させてもらってます。
    このような場合のとき、イニエスタなどはうまくいなしてる気がするのですが、どうなのでしょうか。
    他にもここでエジルターンを使ったり・・・
    いつも試合で迷う時があります。判断の基準があれば教えて下さい。

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    1. ありがとうございます。イニエスタは浮かすターンを使いません。判断の基準は勘です。判断というのは明言するべきものではなく、無心のうちに本能で下すものです。たくさん経験して失敗して成功してそのうちに言語化できない自分なりの基準というものができてきます。それまではいろいろなプレーにトライしてみてください。自分の得意なプレーが自ずとわかってくるでしょう。

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    2. ありがとうございます。頑張ります。

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