footballhack: 【企画】バルセロナの攻撃を解説してみよう

2011年6月1日

【企画】バルセロナの攻撃を解説してみよう

クライフ、ライカールト、グアルディオラと経てドリームチーム第三期に突入している現在のFCバルセロナは今季CLを制し史上最強と騒がれています。

「なんでこんなに強いのか」の疑問に答えるために様々なことが言われています。カンテラ、戦術、メッシという個人、パスワーク、ハードワーク、背が高く足元の上手い守備陣、等々。

特にトラップの技術とポジショニングやパステクニックが高レベルにあるということが取りざたされています。バルサを理解する過程で、「これらのテクニックのレベルが高いから」と言って思考停止してしまうことが一番危険です。今回は更にもう一歩踏み込んで戦術的な観点からバルサの攻撃を解説したいと思います。

バルサの攻撃のポイントを大きな視点から徐々に小さな視点へ移すように羅列してみます

 ■ワイドにかつ均等に選手配置する 
  1. ピッチを広く使う
    1. パスの距離を長くする
    2. 個人が使えるスペースを広くする
  2. パスコースを増やす
  3. ルーズボールを拾う
    1. アプローチの距離を最短にする
    2. カバーリングの距離を最短にする 

 ■ボールを保持する
  1. 相手に攻撃時間を与えない
    1.  相手の攻撃機会を減らし心理的負担をかける
    2. 守備体力の温存
  2. 90分間で得点できるという心理的余裕
    1. 心拍をあげるのではなく頭の回転を上げる
    2. パスミスを減らす
  3. 数的優位を作る
    1. ロンドの連続性→
    2. 守備時の囲い込みから素早くつなぐ→「『現代サッカー』の敗北」サッカーショップ店長の徒然なる日記

 ■中央を使う
  1. 攻撃の可能性を広げる
    1. 360°のプレー選択肢=攻撃選択肢の増大
    2. ビルドアップの過程でSBにボールを渡さない
  2. サイドを有効に使う 
    1. 中央でタメてサイドへ、サイドチェンジ


 ■バイタルエリアを取り囲む
  1. ミドルシュート
  2. スルーパスのパターン化
    1. 10~15mのチップキック
    2. 20~30mのダイアゴナルパス
  3. 攻撃的守備 
 
 ■マーカーの意識を剥がす=スペースを作る
  1. コンビネーションラン
    1. 背中でスペースを作る
    2. サイドの崩し方
  2. 重なったら一つ飛ばす
    1. クサビとスルーパスの見合い
    2. 味方を追い越してフリーにさせる
  3. ワンツーで寄せる
    1. ワンツー・基本
    2. ワンツー・応用
  4. 中間点レシーブ
    1. サイドステップとバックステップ
    2. 周囲の敵と均等な距離を保つ  

 ■正対 
  1. 表裏のインサイドキック(蹴球計画を参考にしてください。右上タブ“リンク”)
  2. 2歩1触
    1. 顔を上げる
    2. 体の向きを変える
    3. 旋回する
  3. トラップをずらす(受け場と置き場を変える)
    1. 回転を使う
    2. 移動を使う
 ■周囲を見る 

視野の確保 5W1H
  1. タイミング
  2. 方向
  3. 対象
  4. 協調
  5. 動機
  6. 位置
  7. 方法



特に表裏のインサイドキックコンビネーションラン重なったら一つ飛ばすという3つのコンセプトが重要です。これらが判らないと「バルサのパス回しはゆったりしているのになんで取られないんだろう」という疑問が消えることはありません。

細かい部分はおいおい書き足していこうと思いますが、これが現時点で僕が分かっているバルサの攻撃の肝です。

次→バルサの守備を解説してみよう

4 件のコメント:

  1. バルサの選手が頻繁に使っているのがコンビネーションランだと僕も思います。コンビネーションランをするとき、バルサの選手たちは一回一回アイコンタクトをとって行っているのでしょうか?それとも、普段の練習からの感覚でやっているのでしょうか?

    それと、話が変わりますが、僕は中学生なのですが、腰をけがしてから、全然腰の痛みが治りません。病院の人には炎症だと言われたままなので、おそらく治らないのだと思います。サッカーをやっているとだれでも必ずけがをついてくるのでしょうか?また、そのけがを抱えたままプレーしてもいいのでしょうか?

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    1. アイコンタクトを取ると言うより、受け手は出し手の姿勢を確認し、出し手は受け手の動く意図を読み取るために互いを観ます。目を合わせているのではないと思います。

      腰痛のことは知りません。安静にし早く治してください。個人的には怪我をしてもしなくても成長の度合いにそれほど変化はないと思っています。怪我をしてプレーできなくても自分が自分でなくなるわけではないですから。僕はどちらかというと運命論信者なのです。療養中に何を考え何をするかが大事です。どうぞポジティブに!

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  2. シャビって誰もが見るとおり上手いですよね。僕もそう思います。ただ、一つ疑問に思うことがあるのですが、シャビってボールを持つ時間が長いですよね。これは判断がいいけど、判断が遅いということでしょうか?バルサがボール保持率が高いことなんかどのチームでも知っていると思います。なので、バルサと対戦するチームはボールをあえて持たせたり、引いてパスのスペースをなくしたりと引いて守るチームが多いですよね。なのでゴール前を除くとほとんどフリーでボールを持てますよね。ということはシャビが例えば一人Jリーグでプレーすると急にプレッシャーが早くなってボールロストが多くなるんじゃないでしょうか?

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    1. 球離れが遅いことは悪だという考え方はやめましょう。上手い選手は球離れが遅くとも良いプレーができます。球離れが遅いのにかかわらずボールを失わない選手はむしろ判断が速いとも言えます。先手先手を打ってポジショニングしトラップできれば、そこからキックフェイントを伴うドリブルで相手をいなすことができるからです。シャビはこういったプレーの名手です。

      つまりシャビは判断が速い選手だと言えます。判断を早くしようとして、タッチ数を減らしたり、球離れを早くしようとする方法はある意味で間違っています。時にはワンタッチでプレーするよりボールを持ったほうが良い局面もあるからです。判断を早くするには“深く読む”、これに尽きます。

      おっしゃるとおり、シャビとは言え、ボールを受けた時に2m以内まで敵に寄せられているとボールロスト率が跳ね上がります。いかに上手く相手から離れてパスを受けるか、またいかにパスの出し手がパスフェイクを使って、受け手に時間を作ってやれるかが鍵です。

      もしシャビが他のリーグやチームに移籍したら、今ほど高い評価は受けないかもしれません。

      一言で片付けられない問題なのでまた疑問があったら寄せてください。

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