footballhack: メッシのドリブル2 ゴールに向かう

2010年8月1日

メッシのドリブル2 ゴールに向かう

2 メッシはドリブル中ほとんど大きな動作を伴うフェイントをしない

ここで言うフェイントというのはたとえばシザーズ(ボールをまたぐ動作)であったり、よくC・ロナウドがするような人目を引くというか、目立つ動作のことです。

こういった相手をだますためのテクニックなしにどうやってメッシはドリブル突破を図っているのでしょうか。

ひとつの理由にメッシはライン取りがとてもうまいということが挙げられます。つまり常に相手のいやなコースに進入しようとする「仕掛け」です。

もっと簡単に言うとメッシはスペースが与えられた状態からドリブルを開始するときに、必ずといっていいほど、ゴールに向かって行きます。

たとえば右サイドのタッチラインそばに開いてボールを受けたときは、自陣ゴールラインを背にして左斜め前に向かって進んでいきます。コーナーフラッグ付近からは、ゴールラインと平行に進みます。

この方向には必ず相手DFがいます。そのDFのほぼ正面に向かってドリブルを開始するのです。

するとメッシとDFが接近するにしたがって緊張感が高まります。そして、DFが先にボールを触れると思ってしまうようなある種“ルーズボール状態”が訪れます。この瞬間にメッシは先にボールに触ることで突破をしていくのです。

この瞬間何が起きているかを理解することこそ、メッシのドリブルを理解することになります。これについては詳しくは次の投稿で書きます。

メッシは相手DFのほぼ正面に向かってドリブルを開始すると書きましたが、それは相手DFが止まっているときだけで、実際ピッチ上では相手DFの動きに合わせてドリブルのライン取りを変えています。

これはメッシが常にゴールへ向かってドリブルをするので、遅れて対応する相手がメッシの進行方向にポジションを取ろうとするため、その逆側に切り返していけば簡単に入れ替わることができるということです。

たとえばメッシから見て左から右に動きながら対応するDFをかわすときは、相手DFの左脇をすり抜けるように切り返します。つまり相手の背中側にドリブルの進路を取るのです。

あの有名な五人抜きゴールを思い出してもらえればよくわかります。2人目と3人目を交わすとき、メッシの縦へのドリブルの進路を消そうとポジションを修正するDFの、ともに背中側にタイミングよく左足アウトサイドでボールを持ち出すことで、突破することができています。



ドリブルの方向がまさにゴールへ向かって最短で、余計な回り道はひとつもないですね。

次は→メッシのドリブル 独特のリズム

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